僧帽筋 の変更点

『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
 

#author("2021-08-06T13:46:18+09:00","","")
#author("2021-08-06T13:46:38+09:00","","")
> [[僧帽]]に関連する内容があります

 ''僧帽筋''とは、[[首]]の後ろ([[項部]])から背中の上部、[[肩]]にかけて広がる大型の[[筋]]で、この部位でもっとも表層にある筋。働きは、背骨([[脊柱]])から[[肩甲骨]]と[[鎖骨]]を引っ張ることで、[[上肢]]全体を支えている。肩こりの原因となる筋のひとつ。

|>|~言語|~表記|~発音、読み方|
|日本語|医学|[[僧帽筋]] * |そうぼうきん|
|>|英語|trapezius (muscle) ** |トゥラ''ピ''ーズィアス(・''マ''ッスル) |
|~|~|cowl muscle * |''カ''ウル・''マ''ッスル |
|>|ラテン語|musculus trapezius ** |ムスクルス・トラペズィウス|

| * |  僧帽筋は cowl muscle の訳で、カトリックの僧侶のつける頭巾(フード)の形から |f
| ** |  trapezius は、ラテン語で台形の意味。背中側から見ると左右あわせた僧帽筋は、ダイヤ型をしているため |f

|360|c
|&ref(trapez1s.png,nolink,僧帽筋);|
| ''図:僧帽筋(後ろから見たところ)'' ((Source: [[BodyParts3D>http://lifesciencedb.jp/bp3d/]], © ライフサイエンス統合データベースセンター licensed under [[CC表示 継承2.1 日本 &ref(FrontPage/80x15.png);>http://creativecommons.org/licenses/by-sa/2.1/jp/]])) &br; 僧帽筋(赤&color(#FF3399,#FF3399){  };)は首の後面から背中の上半分にかけて最表層に広がるひし形の筋 |f

|360|c
|&ref(僧帽筋/couvent-capucins.jpg,nolink,僧帽筋の名前の由来);|
|絵画(一部): ''カトリック(カプチン会)修道士の僧服。修道士のローブのフード部分の形が僧帽筋の名前の由来'' フランソワ・マリウス・グラネ作 (1825) 『カプチン修道院のマレシャル・ド・ジョワイユーズ』 (Francois Marius Granet : '''Le Maréchal de Joyeuse au couvent des Capucins''', 1825)  スコットランド・ナショナル・ギャラリー所蔵 ((Source: [[National Galleries Scotland>https://www.nationalgalleries.org/art-and-artists/59137/]]. Reproduced and Modified. Permission: CC-BY-NC. この画像はクリエイティブ・コモンズ [[表示-非営利 1.0 一般ライセンス>https://creativecommons.org/licenses/by-nc/1.0/deed.ja]]に従って再利用可能です ))|f
|''絵画(一部): カトリック(カプチン会)修道士の僧服。修道士のローブのフード部分の形が僧帽筋の名前の由来'' フランソワ・マリウス・グラネ作 (1825) 『カプチン修道院のマレシャル・ド・ジョワイユーズ』 (Francois Marius Granet : '''Le Maréchal de Joyeuse au couvent des Capucins''', 1825)  スコットランド・ナショナル・ギャラリー所蔵 ((Source: [[National Galleries Scotland>https://www.nationalgalleries.org/art-and-artists/59137/]]. Reproduced and Modified. Permission: CC-BY-NC. この画像はクリエイティブ・コモンズ [[表示-非営利 1.0 一般ライセンス>https://creativecommons.org/licenses/by-nc/1.0/deed.ja]]に従って再利用可能です ))|f

***起始と停止 [#z8be5579]
 起始は[[頭蓋]]の[[外後頭隆起]]と項靱帯、及び第7[[頚椎]]〜第12[[胸椎]]の棘突起。停止は[[鎖骨]]の外側部、[[肩甲骨]]の[[肩峰]]から[[肩甲棘]]の全体にかけて。

|360|c
|&ref(trapz3s.png,nolink,僧帽筋);|
| ''図:僧帽筋(後ろから見たところ)'' ((Source: [[BodyParts3D>http://lifesciencedb.jp/bp3d/]], © ライフサイエンス統合データベースセンター licensed under [[CC表示 継承2.1 日本 &ref(FrontPage/80x15.png);>http://creativecommons.org/licenses/by-sa/2.1/jp/]])) &br; 僧帽筋(赤&color(#FF3399,#FF3399){  };)は、後頭骨(黄色&color(#FFFF66,#FFFF66){  };)~脊柱(緑&color(#66FF66,#66FF66){  };)(第12胸椎より上)から起こり、[[鎖骨]](見えない)と[[肩甲骨]](青&color(#3399FF,#3399FF){  };)に停止する |f

|360|c
|&ref(trapz2s.png,nolink,僧帽筋);|
| ''図:僧帽筋(右斜め上から見たところ)'' ((Source: [[BodyParts3D>http://lifesciencedb.jp/bp3d/]], © ライフサイエンス統合データベースセンター licensed under [[CC表示 継承2.1 日本 &ref(FrontPage/80x15.png);>http://creativecommons.org/licenses/by-sa/2.1/jp/]])) &br; 僧帽筋(赤&color(#FF3399,#FF3399){  };)は、後頭骨(黄色&color(#66FF66,#66FF66){  };)~脊柱(緑&color(#FFFF66,#FFFF66){  };)(第12胸椎より上)から起こり、[[鎖骨]](水色&color(#66FFFF,#66FFFF){  };)と[[肩甲骨]](青&color(#3399FF,#3399FF){  };)に停止する |f


***働き [#x775069e]
 [[肩甲骨]]と、肩甲骨の支点となる[[鎖骨]]につき、肩甲骨さらには[[上肢]]を支えている。肩をすくめる動きのとき、肩甲骨を上に引き上げる動き([[挙上]])や、上肢を真上に挙げるとき、肩甲骨を回転させ、肩関節を斜め上に向ける動き([[外転]])など。

***神経と血管 [#caaa43b5]
 大きな筋で、上部と下部で支配神経が異なる。上部は第11[[脳神経]]の[[副神経]]、下部は[[頚神経叢]](第1~4[[頚神経]][[前枝]])の支配。

> カテゴリー: [[運動器系>category/運動器系]] | [[筋系>category/筋系]] | [[筋>category/筋]] | [[上肢帯>category/上肢帯]] | [[胸部>category/胸部]]
 
 

<ご注意> 『1年生の解剖学辞典』は、解剖学を学んでいる人によって書かれているはずですが、間違いがあるかもしれません。内容はかならず教科書その他で確認してください。また間違いをみつけたら「編集」から直していただくか、「ノート」にコメントを残していただけるとうれしいです。
 どのページにでも自由にリンクしてください。でも、このサイトの文を他の場所に転載(コピー・ペースト)しないでください(コピーした内容に間違いがあったとき、その間違いはその後このサイト上では誰かに修正されるかもしれませんが、あなたがコピーした先では間違ったまま残ってしまいます)。