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　''象牙質''とは、[[歯]]をつくっている主な組織。歯の大部分は象牙質でできている。歯の表面だけは、歯の生えている部分（見える部分、[[歯冠]]という）では[[エナメル質]]に覆われ、[[歯肉]]、[[歯槽]]に隠れている部分（[[歯根]]という）は、[[セメント質]]で薄く覆われている。象牙質の成分は[[骨組織]]に似ているが、カルシウムなどの無機質は骨よりも多いので、骨よりもより硬い（エナメル質はもっと硬い）。

|>|~言語|~表記|~発音、読み方|
|日本語|医学|象牙質 |ぞうげしつ |
|>|英語|dentin * &br; dentine |''デ''ンティン |
|>|ラテン語|ebur dentis ** |エブール・デンティス |
|>|ラテン語|dentinum |（英語読み）''デ''ンティナム &br; （ラテン語読み）デンティヌム |
|~|~|ebur dentis ** |エブール・デンティス |

| * | 　ラテン語の歯 dens (dent-) に、それをつくっている物質をあらわす -in または -ine がつけられた語 |f
| ** | 　ebur はラテン語で象牙のこと |f

　ゾウの[[牙]]（象牙）は歯（[[側切歯]]）が変化してできたものだが、牙の先端にしかエナメル質がなく、大部分は象牙質が表面に露出している。歯の内部が象牙と同じ素材でできているのでこう呼ばれる。

　[[歯]]の大部分をつくっているのは象牙質で、その中心には[[歯髄腔]]という空洞があり、なかの結合組織を[[歯髄]]という。歯髄には歯根側の歯のそとから[[血管]]や[[神経]]が入り込で栄養が補給されている。象牙質をつくる[[細胞]]は、歯髄腔の一番外側（＝象牙質の内側の縁）に並んでいる[[象牙芽細胞]]である。象牙芽細胞から象牙質の中をとおる細い無数の穴（象牙細管）に向かって細胞突起をのばしていて、これが象牙質全体を貫通している。象牙質は、歯が生えている間はずっと、象牙芽細胞によって修復、補強されている。


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