発生

『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
 

 発生とは、ヒトを含む生物の個体やその体の一部である器官組織細胞などが、卵からかえるまで、あるいは成人(成体)になったり、機能的に成熟したりするまでの変化のこと。

言語表記発音、読み方
日本語医学発生はっせい
英語developmentディヴェロップメント

発生のつく用語

発生学
生物の発生の過程でおこることをくわしく調べ、そのメカニズムや原因について追究する学問。哺乳類では、大きな変化が次々起こる妊娠期間中が主として対象になる。特にヒトを対象とするのが、医学で学ぶ人体発生学
個体発生
ヒトなどの動物の個体が、精子受精するところから、成人(成体)になるまで、またはその一部。
初期発生
受精卵から、体を作るもとになる3つの胚葉(三胚葉)が分かれるまでの初期の変化のこと
器官発生
ある特定の器官が、そのもととなる芽のようなもの(原基)から、成人のものと同じ形、構造になるまでの変化。ヒトの場合、大抵の器官は生まれる頃には構造が成人に近づくため、器官発生の大きな変化は妊娠期間中に起こる。初期発生に対して後期発生ともいう。
系統発生
この用語は、本当は発生についての言葉ではない。系統とは、動物の種類のことで、これを進化の順番になるように並べてみると、その変化がまるで、発生のように形がだんだんと変化するように見えるので、こう呼ばれることがあるだけ。例:「個体発生は系統発生を繰り返す」。

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