馬尾

『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
 

 馬尾(ばび)とは、または、馬尾神経(ばびしんけい)とは、脊髄から出て、脊髄の下端よりも下に向かって伸びる、10本以上の神経脊髄神経)の束のこと。脊髄は背骨に囲まれた脊柱管の中にあるが、馬尾も脊柱管の中を、脊髄の下端から下に向かって伸びる。馬尾とは馬のしっぽのこと。脊髄との関係を魔法使いのほうきで例えると、ほうきの柄が脊髄で、ほうきの穂が馬尾。

言語表記発音、読み方
日本語医学馬尾ばび
馬尾神経ばびしんけい
ラテン語cauda equina(英語読み)ーダ・イクイナ
(ラテン語読み) カウダ・エクイナ

 脊髄脊柱管の中にある。脊髄から出る神経脊髄神経と呼ぶが、脊髄神経は脊柱管から出るとき、椎骨と椎骨の間の椎間孔を通って出ていく。脊髄は脊柱管の中で、頚椎から腰椎上部の高さまでを占めていて、腰椎以下の脊柱管には脊髄本体はなく、脊髄から出て腰椎以下の椎間孔を通る脊髄神経の束だけが通る。

 馬尾は神経末梢神経)の束である。脊髄の下端から下に向かって、終糸というひも状組織が伸びるが、終糸は結合組織で、これは馬尾には含めない。

カテゴリー: 神経系 | 末梢神経系 | 脊髄神経 | 腹部 |

 
 

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