外耳道 のバックアップ(No.2)

『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
 

 外耳道とは、の穴のこと。耳介頭部からとび出ている、外からみえる耳の部分)からはじまる管状の穴で、一番奥には鼓膜があって行き止まりになっている。耳介と外耳道を合わせて、外耳と呼ぶ。

言語表記発音、読み方
日本語医学外耳道がいじどう
英語external auditory canalイクスターナル・オーディトリー・カ
external auditory meatusイクスターナル・オーディトリー・ミエイタス
external acoustic canalイクスターナル・アクースティック・カ
external acoustic meatusイクスターナル・アクースティック・ミエイタス
ラテン語meatus acusticus externusメアトゥス・アクスティクス・エクステルヌス

 感覚器としての耳は、外耳中耳内耳に分かれるが、体の外に面しているのが外耳、鼓膜から内側が中耳。空気中を伝わってきた音は、外耳道の中の空気を伝わり鼓膜に届く。

 外耳道の入口の近く3分の1ぐらいは、周りを軟骨で囲まれているが、鼓膜の近くの奥のほう3分の2はに囲まれている。この骨は側頭骨で、外耳道が側頭骨の中に入る入口を、外耳孔という。外耳孔より外側の軟骨に囲まれている部分を外耳道の軟骨部、外耳孔の奥の側頭骨に入る部分を、外耳道の骨部という。

頭蓋骨にある「耳の穴」も、外耳道である(正確には外耳道骨部)

 外耳道の穴の向きは、軟骨部と骨部との間で一直線でなく、その間で曲がってつながっているので、外から覗きこんでも途中までしか見えない。耳介を少し後ろに引っ張って、軟骨部をちょっと曲げるともっと奥まで見える。外耳道の軟骨や耳介の軟骨は、弾性軟骨という黄色っぽくて弾力性のある軟骨組織でできている。外耳道の奥にある鼓膜の裏側には、中耳内耳があるが、それらも同じく側頭骨に囲まれている。

 外耳道の穴の内側は、皮膚に覆われている。この皮膚にはが生えているので毛包があり、耳道腺(耳垢腺)と呼ばれるアポクリン汗腺がある。内部にたまる耳垢(じこう、みみあか)は主として耳道腺の分泌物からできる。

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<ご注意> 『1年生の解剖学辞典』は、解剖学を学んでいる人によって書かれているはずですが、間違いがあるかもしれません。内容はかならず教科書その他で確認してください。また間違いをみつけたら「編集」から直していただくか、「ノート」にコメントを残していただけるとうれしいです。
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