好酸性細胞 のバックアップソース(No.1)

『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
 
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 ''好酸性細胞''とは、または''酸好性細胞''とは、「[[好酸性]](酸好性)」の性質を持つ[[細胞]]の意味。好酸性とは、細胞を[[染色]]したとき、[[エオジン]]などの[[酸性色素]]で(他の細胞よりも)よく染まる性質のことで、好酸性細胞の [[pH]] が酸性だったりアルカリ性だったりするわけではない。いくつかの[[器官]]で好酸性細胞と呼ばれる細胞があるが、みな別々の細胞。

|>|~言語|~表記|~発音、読み方|
|日本語|医学|好酸性細胞|こうさんせいさいぼう|
|~|~|酸好性細胞|さんこうせいさいぼう|
|>|英語|acidophilic cell |アスィド''フィ''リック・セル|
|~|~|acidophil (cell)* |ア''スィ''ドフィル(・セル)|
|~|~|oxyphil (cell)** |''オ''クスィフィル(・セル)|
|~|~|eosinophil*** |イオ''スィ''ノフィル|

| * |  下垂体前葉の好酸性細胞はこう呼ぶことが多い|f
| ** |  副甲状腺の好酸性細胞はこう呼ぶことが多い|f
| *** |  顆粒白血球の好酸球はこう呼ぶことが多い。または eosinolilic granulocyte |f

 [[組織]]や[[細胞]]を診断などのために[[染色]]して観察するとき、細胞ごとの染色のされ方の違いで細胞が区別できる。[[酸性色素]]とは -COOH など H&super{+}; を遊離する官能基がある色素のことで、酸性色素には、[[ヘマトキシリン・エオジン染色]](HE染色)の[[エオジン]]、[[アザン染色]](AZAN染色)の[[アゾカーミン]]などがある。エオジンで染まると細胞はピンクに、アゾカーミンで染まると赤くなる。[[塩基性色素]]でよく染まる細胞は[[好塩基性細胞]]という。

** 好酸性細胞の例 [#t868f907]
: [[下垂体前葉]]の好酸性細胞 | 下垂体前葉で[[成長ホルモン]]を[[分泌]]する[[細胞]]と[[プロラクチン]]を分泌する細胞。下垂体前葉には、これ以外に[[好塩基性細胞]]、色素に染まらない[[色素嫌性細胞]]がある
: [[副甲状腺]]([[上皮小体]])の好酸性細胞 | [[副甲状腺ホルモン]]を分泌する[[主細胞]]に混ざって、年をとると好酸性細胞が増えてくる。副甲状腺ホルモンを分泌しない細胞
: [[白血球]]の[[好酸球]] | [[細胞質]]に顆粒のたくさんある[[顆粒白血球]](顆粒球)のうち、[[好酸性顆粒]]があるタイプのこと。顆粒白血球には、他に[[好中球]]、[[好塩基球]]がある。

> カテゴリー: [[細胞>category/細胞]] | [[内分泌系>category/内分泌系]] | [[下垂体>category/下垂体]] | [[循環器系>category/循環器系]]

 
 

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