粘膜 のバックアップ(No.4)

『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
 

 粘膜とは、体の内外の表面を覆っている状の構造の一種で、表面が粘液でいつもぬれた様に覆われているタイプのもののこと。体のあちこちにある。粘液は、粘膜から常に分泌されて続けているので、粘膜の表面が乾燥するのを防ぎ、保護するなどの働きがある。

言語表記発音、読み方
日本語医学粘膜ねんまく
英語mucous membraneミューカス・ンブレン
ラテン語mucosaムコーサ

粘膜のある場所

 粘膜は、眼球の白目やまぶた(=眼瞼)の内側(=結膜)、鼻の穴の中(鼻腔)、口の中(口腔)、のど咽頭喉頭)、その下に続く気道消化管の内側、尿道の内側、子宮の内側など。ただし、粘膜の構造は場所によって特徴的な違いがある。

 一方、ヒトの皮膚には、粘液が出ていないため、粘膜ではないが、カエルの皮膚は粘膜といえる。

 粘膜の、粘液に覆われている側は、みな体の外側とつながっている場所である(例:消化管の粘膜は管をたどっていくと、口と肛門で体外とつながっている)。粘膜の粘液でおおわれていない反対側は、だから、狭い意味で体のほんとうの内側に相当する。粘膜のある場所は、体の外側と内側との境界をつくっているといえる。

粘膜の構造と種類

 粘膜の表面には、上皮粘膜上皮)という細胞層があり、その下側に結合組織の層(粘膜固有層)がある。粘膜上皮は、その粘膜の場所(役割)によって違っている。
 (上皮の種類を参照。)

カテゴリー: 一般構造 | 粘膜

 
 

<ご注意> 『1年生の解剖学辞典』は、解剖学を学んでいる人によって書かれているはずですが、間違いがあるかもしれません。内容はかならず教科書その他で確認してください。また間違いをみつけたら「編集」から直していただくか、「ノート」にコメントを残していただけるとうれしいです。
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