腸腺 のバックアップ差分(No.1)

『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
 

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> [[腸陰窩]]、[[リーベルキューンの陰窩]]、[[リーベルキューン腺]]でこの項目を参照しています

 ''腸腺''とは、[[腸]]([[小腸]]と[[大腸]])の管の内側の表面の[[粘膜]]に無数にある、目に見えないサイズの細かいくぼみのこと。「腺」という名前がついているが、それほど特別なものを分泌しているのではないらしい。

|>|~言語|~表記|~発音、読み方|
|日本語|医学|腸腺|ちょうせん|
|~|~|腸陰窩|ちょういんか|
|~|~|リーベルキューンの陰窩 (*1) &br; リーバーキューンの陰窩|リーベルキューンのいんか &br; リーバーキューンのいんか|
|~|~|リーベルキューン腺 (*1) &br; リーバーキューン腺|リーベルキューンせん &br; リーバーキューンせん|
|英語|複数|intestinal glands (*2,3)|イン''テ''スティナル・''グ''ランズ|
|~|~|intestinal crypts (*2,4)|イン''テ''スティナル・ク''リ''プツ|
|~|~|Lieberkühn's glands (*2,5) &br; Lieberkuhn's glands| ''リ''ーバー''ク''ーンズ・''グ''ランズ|
|~|~|Lieberkühn's crypts (*2,6)&br; Lieberkuhn's crypts| ''リ''ーバー''ク''ーンズ・''ク''リプツ|
> *1  リーベルキューン(リーバーキューン)は、[[ヨハン・リーベルキューン>リーベルキューン]] Johann Lieberkühn (Lieberkühn)の名前から &br; *2  ごく小さな腺なので複数形で扱うことが多い &br; *3  腸腺に対応 &br; *4  腸陰窩に対応 &br; *5  リーベルキューンの陰窩に対応 &br; *6  リーベルキューン腺に対応

 腸腺は、小腸と大腸の[[粘膜上皮]](粘膜の表面を覆っている[[上皮]])([[単層円柱上皮]])が管のように細く窪んでできている。内部で枝分かれなどはあまりなくまっすぐに腸の外側方向にのびる。腸腺の底は、粘膜の一番外側に当たる[[粘膜筋板]]に接するところまでのびている。
- 腸腺の上皮をつくっている細胞は、それ以外の部分の粘膜上皮と同じ構成。[[微絨毛]]の生えた円柱型の[[吸収上皮細胞]]と[[杯細胞]]がある。杯細胞からは[[粘液]]が分泌されるので、これは腸腺の分泌物といえる。
- 大腸の腸腺には特に杯細胞が多く、粘液分泌が盛ん。
- [[十二指腸]]では、腸腺の底に[[十二指腸腺]](ブルンネル腺)が開口しているので、腸腺は、十二指腸腺の導管も兼ねている。
- 小腸では、腸腺の底の上皮細胞には、細胞質に大型の[[顆粒]]を含む細胞がある。これは[[パネート細胞]]と呼ばれる。


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