脚 の変更点
『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
#author("2019-05-04T22:00:27+09:00","","") ''脚''とは、いくつかの意味で用いられることがある。使い方が面倒なので、最後の使い方のとき以外は別の言葉を使うのがよい。 #contents #contentsx #br * 下肢に関係する部位名として [#m0583a1a] 「[[あし]]」の部分を指すことばとして使われる。ただし、あしのどの部分を指すかが場合によって異なることがあるので、あしを指すときには、使いにくい言葉。 ** 「あし」全体 → 下肢を使う [#x36aa017] ''脚''とは、あし([[下肢]])全体を指す言葉。これがどちらかというと普通の使い方。 + 太もも(=[[大腿]]) + すね([[膝]](ひざ)から[[くるぶし]]まで = [[下腿]]) + くるぶしよりも先(=[[足]]) を全部あわせたものを脚と呼ぶ。この用法で使いたいときには、おなじ「あし」全体を指す[[下肢]]を使ったほうがよい。 |>|~言語|~表記|~発音、読み方| |日本語|医学|[[下肢]]|かし| |~|~|[[自由下肢]] * |じゆうかし| |~|一般|[[脚]]、[[肢>あし]] ** |あし| |~|動物|[[後肢]] *** |こうし| |>|英語|lower limb |''ロ''ワー・''リ''ム| |~|~|free part of lower limb † |フリー・パート・オブ・ロワー・リム| | * | 股関節から先の自由に動く部分だけをさすときに使う言葉。股関節よりも胴体([[体幹]])側の部分には、下肢を支える骨が[[下肢帯]]をつくっている。広い意味での下肢はそっちも含む |f | ** | 解剖学では、下肢の意味で「[[あし]]」といわないほうがよい。[[足]](あし)といえば、足首から先の部分だけのことを指す |f | *** | 動物の上肢、下肢は、[[前肢]]、[[後肢]]という。ヒトでは前肢、後肢は使わない |f | † |「自由下肢」に対応する英語 |f ** すねの部分だけを指す → 下腿を使う [#t3e82bc5] この場合の''脚''とは、下肢全体を、[[太もも]]、[[すね]]、[[足]]と区分けしたときの、すねの部分を指す。どちらかというと特殊で厳密な使い方。すねの部分をさす言葉には、[[下腿]]という用語があるので、そちらをつかったほうがよい。 |>|~言語|~表記|~発音、読み方| |日本語|医学|[[下腿]]|かたい| |~|一般|脛、臑 * |すね| |~|~|脛 ** |はぎ| |~|~|[[脚]] *** |あし、きゃく| |>|英語|crus|ク''ラ''ス| |~|~|leg *** |''レ''ッグ| | * | [[むこうずね]](向こう脛)|f | ** | [[ふくらはぎ]](脹脛) |f | *** | 脚、leg は下腿を指す言葉だが、下肢全体をさすこともある |f * あしのような形の構造 [#o0bcba69] 「あし」のような形をした構造に対して、「~脚」という名前がつけられていることがある。「あし」の形とは、なにかの構造の下端が、2つに分かれて足を踏ん張るような形になっている様子をさす。 |>|~言語|~表記|~発音、読み方| |日本語|医学|脚|きゃく| |>|英語|limb |''リ''ム| |~|~|peduncle * |ペダンクル| |>|英語・ラテン語|crus|(英語読み)ク''ラ''ス&br;(ラテン語読み)クルス| |>|ラテン語|pedunculus * |ペドゥンクルス| | * | おもに、[[脳]]の構造の名前で使う |f 具体例としては、 - 右脚(うきゃく)、左脚(さきゃく)、[[横隔膜]](おうかくまく)の~ - 右脚(うきゃく)、左脚(さきゃく)、[[房室束]](ぼうしつそく、[[ヒス束]])の~ - [[前脚]](ぜんきゃく)、[[後脚]](こうきゃく)、[[内包]](ないほう)の~、[[アブミ骨]]の~ - [[上行脚]](じょうこうきゃく)、[[下行脚]](かこうきゃく)、[[ヘンレ係蹄]]の~ - [[陰茎脚]](いんけいきゃく) - [[小脳脚]](しょうのうきゃく) - [[大脳脚]](だいのうきゃく) > カテゴリー: [[体の部位>category/体の部位]] | [[下肢>category/下肢]] | [[形>category/形]]