筋線維
『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
筋線維とは、または筋繊維とは、筋肉をつくっている細胞ひとつひとつのこと。つまり、筋細胞と同じ意味。筋細胞はたいていみな細長い形をしていて、線維っぽいのでこう呼ばれる。
筋はみなどの方向に縮むか、つまり力を出せる向きが決まっている。これは、筋を作っている筋線維(=筋細胞)がその方向に並んでいるから。筋が縮むとき、筋線維ひとつひとつが、その向きに縮んで筋全体を引っ張っている。
筋線維の細胞内には、アクチンやミオシンといった収縮性の蛋白質がたくさん配列していて、これらの蛋白質が筋線維が縮む力を出す。筋線維が縮むときは、この細胞が電気的に興奮したとき。
筋線維は、その筋を作っている組織の種類(筋組織の種類)によってかなり形が違っている。
- 骨格筋
- 骨格筋をつくっている筋線維(骨格筋線維または骨格筋細胞)では、1個の筋線維(筋細胞)が桁外れに大きい。これは、筋線維ができるときに、たくさんの筋芽細胞が細胞融合して、巨大な1個の筋線維になるから。1つの筋線維に核がたくさんある。
- 心筋
- 心筋をつくっている筋線維(心筋線維または心筋細胞)は大型だが、骨格筋のように多数の細胞が細胞融合することはなく、筋線維どうしが互いに結合して全体として心筋をつくっている。心筋線維の間の結合は介在板と呼ばれ、心筋線維の間で力を伝えるはたらきと、収縮の刺激を順に伝えるはたらきがある。この介在版があるのが心筋組織の特徴である。
- 平滑筋
- 平滑筋(内臓筋)をつくっている筋線維(平滑筋線維または平滑筋細胞)では、たいてい中央が太く両側が細くなる紡錘形をしていて、筋線維の間で結合して力を伝えている。骨格筋のように細胞どうしが細胞融合することはない。細胞間の結合には、心筋のよう介在版はない。


