腹腔動脈 のバックアップ差分(No.1)
『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
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''腹腔動脈''とは、[[大動脈]]から直接、枝分かれする[[動脈]]のひとつで、[[腹腔]]の[[内臓]]のうち、もっとも上部にあるいくつかの内臓([[胃]]、[[脾臓]]、[[肝臓]]、[[膵臓]]、[[十二指腸]]など)に[[血液]]を供給する。 [[大動脈]]のうち、[[腹腔]]を通る部分を[[腹大動脈]]というが、腹大動脈からその前方にある腹腔内臓に向かって、大動脈の前面から出る枝は3本ある。上から腹腔動脈、[[上腸間膜動脈]]、[[下腸間膜動脈]]で、これらは対をなさず1本ずつしかない血管。 腹腔動脈は、[[腹腔]]の上部([[横隔膜]]のすぐ下、[[第12胸椎]]から[[第1腰椎]]の高さ、[[膵臓]]の上端の高さ)にある。腹大動脈から出たあと、1、2cmのところですぐに3つに分かれる。[[左胃動脈]]、[[脾動脈]]、[[総肝動脈]]の3本。左胃動脈は胃の左側に、脾動脈は[[膵臓]]のとなりを通って膵臓に枝を出しながら[[脾臓]]に、総肝動脈は、[[胃]]、膵臓、[[十二指腸]]に行く枝を出したあと、固有肝動脈([[肝動脈]])になる。 これらの臓器([[肝臓]]以外)から出てきた[[血液]]は[[門脈]]に集まり、肝臓に流れ、[[肝静脈]]を通って[[大静脈]]に戻る。したがって、腹腔静脈という[[血管]]は存在しない。 [[十二指腸]]や[[膵臓]]は、[[上腸間膜動脈]]からも[[血液]]を受けとる。