動脈管 の変更点

『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
 

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 ''動脈管''とは、または、''ボタロー管''とは、通常は、生まれる前の[[胎児]]にだけある[[血管]]([[動脈]])のひとつ。[[心臓]]の近くで、[[肺動脈]]と[[大動脈]]をつなぐ短い血管で、[[血液]]は肺動脈から大動脈に向かって流れる。生まれたあとは動脈管には血液が通らなくなり、やがて[[内腔]]がなくなり、[[動脈管索]]、別名[[ボタロー靭帯]]と呼ばれる、短いヒモ状の結合組織になる。

|>|~言語|~表記|~発音、読み方|
|日本語|医学|[[動脈管]]|どうみゃくかん|
|~|~|[[ボタロー管]] * |ボタローかん|
|~|~|[[ボタロー管]]、ボタロ管 * |ボタローかん、ボタロかん |
|>|英語|arterial duct |アー''ティ''リアル・''ダ''クト|
|~|~|Botallo duct * |ボ''ター''ロー・''ダ''クト|
|>|ラテン語|ductus arteriosus |ドゥクトゥス・アルテリオスス|

| * | ボタロー または ボタロは、16世紀のイタリア人医師 Leonardo Botallo [[レオナルド・ボタロ>ボタロー]]のこと。パリに在住。  |f

 生まれる前の胎児にしかない血管がいくつかあるが、動脈管はそのうちのひとつ。右心室を出た[[肺動脈幹]]が左右の[[肺動脈]]に分かれるT字路の、突き当たりを直進するのが動脈管で、その先にある[[大動脈弓]]に合流して終わる。

 生後であれば、全身から[[大静脈]]を通って戻ってきた[[血液]]は、すべて[[肺動脈]]から[[肺]]に送られる。しかし、生まれる前は、[[肺]]で[[呼吸]]をしていないため、肺に空気が入っておらず縮んでいるので、胎児の肺にはそんなに大量の血液は流れられないし、また、血液が肺を通っても[[酸素]]が補給されないので送る意味もない。そこで、肺に向かう肺動脈の途中に、肺を通らずに直接[[大動脈]]につながる動脈管があり、[[短絡路]](ショートカット、近道)として働いている。

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