線毛上皮 の変更点

『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
 

> 関連する内容が、[[線毛細胞]]の項目にあります

 ''線毛上皮''とは、または、''繊毛上皮''とは、[[線毛]]([[繊毛]])のたくさん生えている[[上皮]]。上皮とは、体内の何かの表面に面した仕切りをつくっている[[膜]]状の構造で、[[上皮細胞]]がびっしりと並んでできている。線毛は、[[細胞]]から生える毛の一種で、1本1本が波打つように動くことで、その場所の液体に流れを起こすことができる。線毛上皮は、何かの液体の流れを起こしたい場所にある。

|>|~言語|~表記|~発音、読み方|
|日本語|医学|[[線毛上皮]] |せんもうじょうひ|
|>|英語|ciliated epithelium |スィリエイティッド・エピスィーリアム|

* 線毛上皮の例 [#z8c1602a]
: [[気道]]の上皮 | 空気の通り道となる[[呼吸器系]]の[[器官]]、例えば、[[鼻腔]]、[[副鼻腔]]、[[喉頭]]、[[気管]]、[[気管支]]の空気の通る穴に面する上皮。[[多列円柱線毛上皮]]。この上皮の表面は、[[杯細胞]]から[[分泌]]される[[粘液]]で覆われていて、上皮に生えている線毛が動くことで、その粘液とともに、空気中に含まれていた異物を体外へ運び出す。
: [[女性生殖器系]]で、[[卵]]が運ばれる場所 | [[卵巣]]から[[排卵]]された卵は、[[卵管]]を通って[[子宮]]に運ばれる。卵管と子宮の上皮は[[単層円柱線毛上皮]]。卵は[[精子]]と違って自分で動くことができないので、線毛上皮のつくる液体の流れに乗って、卵管から子宮へと運ばれる。精子はその流れに逆らって卵に向かって泳いでくる。また、この流れは、液体を体内から体外へ押し出す流れでもあるので、病原菌、雑菌などの侵入を防ぐ意味もある。
: [[男性生殖器系]]の[[精子]]の通り道の一部 | [[精巣]]([[睾丸]])から精子を運び出す短い[[管]]([[精巣輸出管]])は、[[単層円柱線毛上皮]]。まだできたばかりで動くことができない精子をまとめて[[精巣上体]]([[副睾丸]])に送り出す。
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