蛋白質 の変更点

『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
 

#author("2018-08-27T17:43:14+09:00","","")
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> 詳細は、[[タンパク質]]の項目にあります

 ''蛋白質''とは、または''タンパク質''とは、生物の体をつくっている高分子化合物の一つ。1つのタンパク質分子は、[[アミノ酸]]が多数つながりあった[[ペプチド]]を主成分としている。ペプチドだけからできているタンパク質を[[単純タンパク質]]というが、ペプチドと他の物質があわさっているものもある(たとえば、ペプチドに[[糖]]のついた[[糖タンパク質]])。

|>|~言語|~表記|~発音、読み方|
|日本語|一般|[[蛋白質]]、タンパク質 |たんぱくしつ |
|日本語|一般|[[蛋白質]]、[[タンパク質]] |たんぱくしつ |
|>|英語|protein |プ''ロ''ゥティーン |

 タンパク質には種類が非常にたくさんある。タンパク質をつくっている[[アミノ酸]]は最大20種類程度で、この種類やつながる順番がかわると、タンパク質の形や、タンパク質が水に溶けるか、そのタンパク質分子のまわりに結合する物質など、タンパク質の性質が変わるので、別の機能を持ったタンパク質になる。タンパク質をつくっているアミノ酸の種類と順番のことを、[[アミノ酸配列]]と呼ぶ。ふつうはアミノ酸配列の長さがアミノ酸数十個ぐらいのペプチドよりも長い配列をポリペプチドとよび、ポリペプチドからできているものをタンパク質という。アミノ酸数個ぐらいのペプチド(オリゴペプチド)はタンパク質とはあまり呼ばない。長いものの例では、アミノ酸2787個からできている[[サイログロブリン]]などのような巨大なタンパク質もある。

 アミノ酸配列の情報は、[[核]]内の[[DNA]]に直接保存されていて、これが核で[[メッセンジャーRNA]]に写し取られ(=[[転写]]という)、これをもとにして[[リボゾーム]]で、指定されたとおりのアミノ酸配列をもった[[ペプチド]]がつくられる(=[[翻訳]]という)。このペプチドが翻訳されたあと、さらに[[糖]]がついて[[糖タンパク質]]になったりすることを[[翻訳後修飾]]とよぶ。翻訳後修飾によってもタンパク質の形や機能が変わる。

 体の中で一番多いタンパク質はI型[[コラーゲン]]である。I型コラーゲンは、[[皮膚]]の[[真皮]]や[[腱]]、[[靭帯]]などのいろいろな[[結合組織]]に含まれている。

 DNAがもっている遺伝情報とは、決まった時期に決まった場所でどのペプチド(タンパク質)をつくるか、という情報で、体を作っているタンパク質以外の高分子化合物(糖、脂質ほか)の情報は、直接DNAには保存されていない。タンパク質以外の高分子化合物は、タンパク質がそれらの物質をつくるための反応を触媒する酵素として働くことでつくられる。

> カテゴリー: [[物質名>category/物質名]] | [[タンパク質>category/タンパク質]]
 
 

<ご注意> 『1年生の解剖学辞典』は、解剖学を学んでいる人によって書かれているはずですが、間違いがあるかもしれません。内容はかならず教科書その他で確認してください。また間違いをみつけたら「編集」から直していただくか、「ノート」にコメントを残していただけるとうれしいです。
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