角化重層扁平上皮 の変更点

『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
 

#author("2019-04-17T12:26:59+09:00","","")
#author("2019-04-17T12:28:27+09:00","","")
> 関連する内容が、[[重層扁平上皮]]の項目にあります。

 ''角化重層扁平上皮''とは、[[重層扁平上皮]]のうち、一番表面に細胞が死んで硬くなった層が残っているタイプのこと。この層を[[角化層]]、[[角質層]]または[[角層]]という。この層があると特に乾燥に強く、また、構造的にも壊れにくくなる。
 ''角化重層扁平上皮''とは、[[重層扁平上皮]]のうち、一番表面に[[細胞]]が死んで硬くなった層が残っているタイプのこと。この層を[[角化層]]、[[角質層]]または[[角層]]という。この層があると特に乾燥に強く、また、構造的にも壊れにくくなるので、[[皮膚]]の[[表皮]]はこのタイプの[[上皮]]でできている。

|>|~言語|~表記|~発音、読み方|
| 日本語 | 医学 | 角化重層扁平上皮 | かくかじゅうそうへんぺいじょうひ |
|>| 英語 | keratinized (keratinizing) stratified squamous epithelium | ''ケ''ラティナイズド(ケラティ''ナ''イズィング)・ストゥ''ラ''ティファイド・スク''ウェ''イマス・エピ''スィ''ーリアム |

 [[重層扁平上皮]]では、[[細胞]]が増殖して古くなった細胞が表面へと押し上げられていく。古い細胞が死ぬと、細胞内でつくられた大量の[[ケラチン]]という[[タンパク質]]が残る。ケラチンは水や油に溶けにくく、分解されにくいタンパク質なのでこれが[[角化層]]をつくる。ちなみに、[[毛]]や[[爪]]、動物ではサイの角や魚やヘビの鱗などの主成分も、ケラチンである。

 体の中の角化重層扁平上皮で、最も厚い[[角質層]]があるのは[[皮膚]]の[[表皮]]。表皮の角質層の厚さは皮膚の場所によって大きな違いがある。皮膚以外では、[[口唇]]や[[肛門]]など、皮膚とそれ以外の構造の[[移行部]]では弱く角質化している。また、[[食道]]の内側([[粘膜]])の[[上皮]]や、[[腟]]の粘膜の上皮などもごく弱く角質化している。

| - 「[[扁平上皮]]」には、(角化)重層扁平上皮のほかにも、[[単層扁平上皮]]があるが、その性質、役割はぜんぜん別 &br; - 「[[重層上皮]]」には、重層扁平上皮以外にも、[[重層円柱上皮]]、[[重層立方上皮]]などがある |f

> カテゴリー: [[上皮組織>category/上皮組織]] | [[組織分類>category/組織分類]]
 
 

<ご注意> 『1年生の解剖学辞典』は、解剖学を学んでいる人によって書かれているはずですが、間違いがあるかもしれません。内容はかならず教科書その他で確認してください。また間違いをみつけたら「編集」から直していただくか、「ノート」にコメントを残していただけるとうれしいです。
 どのページにでも自由にリンクしてください。でも、このサイトの文を他の場所に転載(コピー・ペースト)しないでください(コピーした内容に間違いがあったとき、その間違いはその後このサイト上では誰かに修正されるかもしれませんが、あなたがコピーした先では間違ったまま残ってしまいます)。