体液

『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
 

 体液とは、からだの中のいろいろな場所にある液体(水分)をまとめてよぶ言い方。

言語表記発音、読み方
日本語医学体液たいえき
英語body fluidディー・フード

 体液は、大きく分けると細胞内液細胞外液に分かれる。細胞内液は、すべての細胞細胞質にある液体。細胞外液は、その液体がある場所によって違う名前でよばれる。血管の中を流れているのは血液血漿血清)で、リンパ管の中にあるのはリンパ液。管の中ではなく、細胞線維のすき間にあるのは間質液または組織液という。また、脳脊髄液胸膜腔腹膜腔漿液内耳内リンパ外リンパなど、それらと隔離されている体液では、組成が異なることもある。

 通常の細胞外液のイオン組成は、その濃度は動物の種類によって違うが、海水に似ていて、ナトリウムイオンや塩化物イオンが多い(つまり、基本は食塩水)。これは、動物が海の中の原始的な生物だったときの性質のなごり。一方、細胞内液は、細胞外液に比べるとナトリウムイオンが少なくて、代わりにカリウムイオンが多い。細胞内外の濃度差はイオンポンプで維持されている。

カテゴリー: 液体

 
 

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