合胞体 のバックアップ(No.1)
『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
合胞体とは、または、シンシチウムとは、たくさんの細胞が細胞融合してつくられる巨大細胞のこと。融合する前の1つ1つの細胞の核がそのまま残るので、合胞体には核がたくさんあるのが特徴。筋肉(骨格筋)の筋細胞(筋線維)や、胎盤の合胞体栄養膜細胞など。細胞の境界のない、一続きの大きな細胞になることが、その細胞の役割には重要と考えられている。一方、病気の過程でできる病的な合胞体もある。
言語 | 表記 | 発音、読み方 | |
---|---|---|---|
日本語 | 医学 | 合胞体 | ごうほうたい |
合胞体細胞 | ごうほうたいさいぼう | ||
合胞細胞 | ごうほうさいぼう | ||
シンシチウム | |||
英語 | syncytium | スィンシシアム | |
syncytial cell | スィンシシアル・セル |
たくさんの核をもつ細胞は、一般に多核体(多核細胞)と呼ばれる。多核体の作られ方には2種類あって、1つの細胞がもとになり、核だけが分裂して細胞質は分裂しないことでつくられるものと、たくさんの細胞が後で細胞融合してつくられるもの(合胞体)がある。前者の例は動物ではほとんどない。