動静脈吻合 のバックアップソース(No.1)
『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
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- 1 (2012-11-11 (日) 15:35:19)
- 2 (2012-11-11 (日) 15:35:19)
''動静脈吻合''とは、[[毛細血管]]を間に挟まずに、[[動脈]]と[[静脈]]が直接つながっている構造のこと。血流量の調節などのために、もとからそういうつながりかたをする[[血管]]があることもあるし、病的変化として出てくる場合もある。 通常の[[血管]]のつながりかたは、[[動脈]]→[[毛細血管]]→[[静脈]]である。毛細血管の壁は薄いため、[[血液]]中を運ばれてきた酸素や栄養などが血管から外に出ていったり、二酸化炭素や老廃物が血管に入ってくるのも毛細血管だけ。もし、動脈から直接静脈につながると、この機能は発揮されないので、普通は動脈と静脈が直接つながることはない。 動静脈吻合のひとつの例は、[[皮膚]]の[[血管]]。皮膚には[[毛細血管]]を通らない動静脈吻合があり、寒いときには[[交感神経]]の作用で毛細血管にいく[[血液]]が減り、動静脈吻合を通る血液が増える。これにより、皮膚の毛細血管からからだの外に奪われる熱を減らしている。別の例は、[[陰茎]]の[[海綿体]]。海綿体には[[海綿体洞]]という[[静脈洞]](血液がたまりやすい内部の広い[[静脈]])がたくさん詰まっている。動脈から毛細血管を通って海綿体の外の静脈に流れるのとは別に、動脈から海綿体洞に流れる動静脈吻合がある。陰茎勃起のとき、[[副交感神経]]の働きで海綿体洞につながる動脈が広がり、海綿体洞に血液がたくさん流れ込む。