ベル=マジャンディの法則 のバックアップソース(No.1)

『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
 
#author("2020-02-07T16:18:27+09:00","","")
 ''ベル=マジャンディの法則''とは、[[脊髄神経]]が[[脊髄]]とつながる部分である、脊髄神経の[[前根]]と[[後根]]を通る[[神経線維]]の性質についての法則で、前根を通るのは[[遠心性]]([[運動性]])の神経で、後根を通るのは[[求心性]]([[感覚性]])の神経であるという原則のこと。現在でも、厳密には例外がみつかっているが、ほぼ成り立っている法則である。イギリスの医師・解剖学者の[[チャールズ・ベル>ベル]]とフランスの生理学者の[[フランソワ・マジャンディ>マジャンディ]]がそれぞれ別々に見つけて提唱した性質なので、2人の名前で呼ばれる。

 [[脊髄]]から出る[[末梢神経>末梢神経系]]は、[[脊髄神経]]といい、全部で31対ある。それぞれの脊髄神経は、脊髄とくっつく部分で2つに分かれ、1つは脊髄の[[前方]]([[腹側]])につながるので、脊髄神経前根と呼ばれ、もう1つは脊髄の[[後方]]([[背側]])につながるので、脊髄神経後根と呼ばれる。

 [[前根]]を通る[[神経線維]]は、脊髄前角の[[運動ニューロン]]から出て、全身の[[筋]]に行く[[軸索]]や、脊髄の[[側角]]の[[自律性]]ニューロン([[交感神経]]の[[節前ニューロン]])から出て[[交感神経節]]に向かう軸索など、脊髄から出ていく(=[[遠心性]]の)神経線維である。一方、[[後根]]を通る神経線維は、[[皮膚]]や[[筋]]、[[内臓]]などの[[感覚]]を脊髄→[[脳]]へと伝える(=[[求心性]]の)軸索である。

 
 

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