回旋 のバックアップソース(No.2)
『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
- バックアップ一覧
- 差分 を表示
- 現在との差分 を表示
- バックアップ を表示
- 回旋 へ行く。
- 1 (2012-07-04 (水) 17:40:11)
- 2 (2012-07-04 (水) 17:41:21)
- 3 (2012-07-04 (水) 17:41:21)
- 4 (2012-07-04 (水) 17:41:21)
''回旋''とは、解剖学で[[回転]]運動の方向を示す言葉で、位置が変わらずにその場で回転だけをするような運動を指す。ある構造が回転するとき、それ自体が回転の中心(回転軸)になっていると、回転によってその構造の位置が変わらない。例えば、ドライバー(ネジ回し)でネジをしめるときのドライバーの動きを回旋と呼ぶ。一方、コンパスで円を描くときのコンパスの動きは、コンパス本体が回転の中心になっておらず、回転によってコンパスの位置が動くので、回旋とは呼ばない。 体では、上の例のネジ回しを[[長管骨]]([[長骨]])に置き換え、[[骨]]の長い方向を回転軸にする運動を回旋という。[[肩関節]]や[[股関節]]の運動で、上腕骨や大腿骨の位置が変わらず、その場で回転する運動の向きが回旋。肩関節や股関節が[[球関節]]なので、この運動が可能になっている。回旋の向きには、[[内旋]]と[[外旋]]がある。 [[前腕]]の回転([[回内]]、[[回外]])は、外見的には位置が変わらない回転にみえるが、内部では[[橈骨]]と[[尺骨]]がお互いの位置をずらしながらねじれる運動で、骨がその場で回転するわけではないので、ふつうの回旋とは違う。 [[眼球]]の運動では、眼球の前後軸を中心とした回転、つまり、視線の向きが変わらないような眼球の回転が回旋と呼ばれる。この動きは意識的にはできないが、顔を傾けると眼球がそれを打ち消すように逆向きに回旋する。