上肢
『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
腕、前肢、自由上肢でこの項目を参照しています
上肢とは、肩とその先にあるすべての部分、つまり肩、腕、手をあわせて呼ぶ言い方。
言語 | 表記 | 発音、読み方 | |
---|---|---|---|
日本語 | 医学 | 上肢 | じょうし |
動物 | 前肢 | ぜんし | |
英語 | 単数 | upper limb | アッパー・リム |
superior limb | スーぺリア・リム | ||
superior member | スーぺリア・メンバー | ||
ラテン語 | 単数 | membrum superius | メンブルム・スペリウス |
上肢に含まれる部分は、肩(肩関節のそば)、上腕(肩から肘まで)、前腕(肘から手首まで)、手(手首から先)。
胴体(体幹)から分かれた、肩関節から先だけを特にさしたいときには、自由上肢と呼ぶ。自由上肢といったら、肩関節よりも根元側は含まないという意味になる。肩関節よりも根元の部分には、上肢を支える骨、肩甲骨や鎖骨があり、これらも上肢をつくっている骨(=上肢骨)と考えるので、ここを含まない、ということ。ちなみに、肩甲骨や鎖骨がつくっている骨格を上肢帯という。
- 「あし」の場合、股(また)とその周辺、太もも、すね、足の部分を下肢と呼ぶ。
- 上肢、下肢をあわせて、体の胴体の部分(体幹)と対比させて、体肢と呼ぶ。単に肢と呼んだり、上肢、下肢をあわせて4本あるので、四肢という呼び方もある。
- 動物の上肢、下肢は、前肢、後肢というが、ヒトでは前肢、後肢は使わないのがふつう。