手指 のバックアップ(No.1)

『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
 

構造については、の項目にあります

 手指とは、または手の指とは、のこと。「指」という言葉は、手の指と足の指(足指)の両方をさして使うときと、手の指だけに限定してつかうときと両方あるので、混乱をさけるため「手の指だけをさしている」ことを強調するために使う言葉。

言語表記発音、読み方
日本語医学手指しゅし、てゆび (*1)
日本語一般手の指てのゆび
英語一般finger / thumb (*1)フィンガー /
英語医学finger (*1)フィンガー
英語digit of hand (*2)ディズィット・オブ・ンド
ラテン語digitus manus(ラテン語読み)ディギトゥス・マヌス

*1  「しゅし」、「てゆび」どちらでも読む。「手指」単独では「てゆび」、熟語の一部としては「しゅし」と読んだりすることもある
*2  finger は、解剖学用語として使うときには「手の指」の意味だが、一般的な使い方では、手の指のうち、親指以外の4本の指のことを指し、手の親指(= thumb)をfingerに含めないことが多い。そうすると、解剖学での名前と番号で呼ぶときにずれるので注意(下の「英語・ラテン語の名前」の項を参照)
*3  digit は、手と足の指、両方をさすことばなので、手に限定するには "of hand" が必要

 「指」という言葉の本来の意味では「手の指」だけをさすので、「手指」では意味が重複してしまうのでよくないと考える人もいる。でも、混乱するよりは「手指」を使ったほうが便利

手指の名前

日本語の名前

一般の呼び名解剖学での名前
(固有の名前)
解剖学での名前
(番号による名前)
親指(おやゆび)
拇指(ぼし)
[手の]母指(ての・ぼし)[手の]第1指(ての・だい1し)
第1手指(だい1しゅし)
人差し指(ひとさしゆび)
示指(じし)
食指(しょくし)
示指(じし)[手の]第2指(ての・だい2し)
第2手指(だい2しゅし)
中指(なかゆび、ちゅうし)
長指(ちょうし)
中指(ちゅうし)[手の]第3指(ての・だい3し)
第3手指(だい3しゅし)
薬指(くすりゆび、やくし)薬指(やくし)
環指(かんし)
[手の]第4指(ての・だい4し)
第4手指(だい4しゅし)
小指(こゆび、しょうし)[手の]小指(ての・しょうし)[手の]第5指(ての・だい5し)
第5手指(だい5しゅし)
  • 番号による名前は、つまらない名前のような気がするが、間違いようがないので非常に便利
  • 手の指に「手の」をつけなければいけないのは、「指」を手足両方をさすのに使っているとき
  • 母指(ぼし)、小指(しょうし)は手にも足にも使うが、足の指には、示指、中指、薬指(環指)などはあまり使わない。かわりに番号のついた名前を使う。だから、示指、中指、薬指は「手の」をつけなくとも自動的に手の指をさす。足指を参照

英語・ラテン語の名前

一般名解剖学での英名ラテン語名
thumb first finger ファースト・フィンガー
thumb
digitus (manus) primus
 ディギトゥス(・マヌス)・プリムス

pollex ポレクス
index finger ンデックス・フィンガー
forefinger フォアフィンガー
first finger ファースト・フィンガー
second finger カンド・フィンガー
index finger ンデックス・フィンガー
forefinger フォアフィンガー
digitus (manus) secundus
 ディギトゥス(・マヌス)・セクンドゥス
middle finger ドル・フィンガー
second finger カンド・フィンガー
third finger ード・フィンガー
middle finger ドル・フィンガー
digitus (manus) tertius
 ディギトゥス(・マヌス)・テルティウス

digitus medius
 ディギトゥス・メディウス
ring finger ング・フィンガー
third finger サード・フィンガー
fourth finger フォース・フィンガーdigitus (manus) quartus
 ディギトゥス(・マヌス)・クァルトゥス

digitus anularis
 ディギトゥス・アヌラリス
little finger トル・フィンガー
fourth finger フォース・フィンガー
fifth finger フィフス・フィンガーdigitus (manus) quintus
 ディギトゥス(・マヌス)・クイントゥス

digitus auricularis
 ディギトゥス・アウリキュラリス
digitus (manus) minimus
 ディギトゥス(・マヌス)・ミニムス
  • 解剖学での名前は、finger(または digit of hand)の前に、first~fifth までの番号を示す言葉を付ければよい。
  • 番号の名前()は、一般名と解剖学の名前の番号がずれている。
 

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<ご注意> 『1年生の解剖学辞典』は、解剖学を学んでいる人によって書かれているはずですが、間違いがあるかもしれません。内容はかならず教科書その他で確認してください。また間違いをみつけたら「編集」から直していただくか、「ノート」にコメントを残していただけるとうれしいです。
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