腹膜 のバックアップの現在との差分(No.2)

『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
 

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 ''腹膜''とは、腹部の[[内臓]](=[[腹腔内器官]])の表面と、腹部の壁(=[[腹壁]])の一番内側にぴったり沿うように覆っている薄い膜のこと。内臓の表面を覆っている膜と腹壁の内側の膜はひとつながりにつながっていて、とじた袋をつくっている。その袋の内側を[[腹膜腔]]という。腹膜腔には少量の液体以外は何も入っていない。

|>|~言語|~表記|~発音、読み方|
|日本語|医学|腹膜|ふくまく|
|>|英語・ラテン語|peritoneum|(英語読み)ペリトゥ''ニー''アム &br; (ラテン語読み)ペリトネウム |

 腹膜は、[[中皮細胞]]と呼ばれる扁平な細胞が1層と、少量の結合組織でできている膜。これは、[[胸膜]]や[[心膜]]と同じである。

 袋状になっている腹膜のうち、[[背側]](後ろがわ)にある壁は内臓の表面に張り付いて、内臓の形の凸凹に沿って走っており、[[腹側]](前面)では、腹壁の最内層をつくっている。この後面と前面とは腹腔の上下左右でそれぞれ折り返されてつながっており、腹膜は全体として、出入り口のない閉じた袋状になっている(注1)。上端では横隔膜のところで折り返し、下端では、[[膀胱]]などの骨盤内臓の上側表面をなぞるように覆っている。
> 注1 腹膜に穴が開いている箇所もある。たとえば、[[卵管]]の端([[卵管采]])は腹膜腔内につながっていて、腹膜には穴があいているといえる。
 袋状になっている腹膜のうち、[[背側]](後ろがわ)にある壁は内臓の表面に張り付いて、内臓の形の凸凹に沿って走っており、[[腹側]](前面)では、腹壁の最内層をつくっている。この後面と前面とは腹腔の上下左右でそれぞれ折り返されてつながっており、腹膜は全体として、出入り口のない閉じた袋状になっている*。上端では横隔膜のところで折り返し、下端では、[[膀胱]]などの骨盤内臓の上側表面をなぞるように覆っている。
| * 腹膜に穴が開いている箇所もある。たとえば、[[卵管]]の端([[卵管采]])は腹膜腔内につながっていて、腹膜には穴があいているといえる |f

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> カテゴリー: [[腹部>category/腹部]]


 
 

<ご注意> 『1年生の解剖学辞典』は、解剖学を学んでいる人によって書かれているはずですが、間違いがあるかもしれません。内容はかならず教科書その他で確認してください。また間違いをみつけたら「編集」から直していただくか、「ノート」にコメントを残していただけるとうれしいです。
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