気管 の変更点

『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
 

#author("2019-04-17T11:56:18+09:00","","")
 ''気管''とは、[[のど]]([[喉頭]])から先、[[肺]]に行く途中までの空気の通り道([[気道]])をつくっている管。[[呼吸器系]]に含められる[[器官]]である。

|>|~言語|~表記|~発音、読み方|
|日本語|医学|[[気管]]|きかん|
|>|英語・ラテン語|trachea|(英語読み)トゥ''レイ''キア、トゥラ''キ''ーア &br;(ラテン語読み)トゥラケア|
|英語|形容|tracheal|トゥ''レイ''キアル|



** 位置 [#obc6616b]
 気管は[[喉頭]]([[のど仏>喉仏]]のあたり)の下につながっている。首([[頚部]])の前面を下に続く。頚部の前面では気管がいちばん[[表層]]([[腹側]])にあるので、触ることができる。その後ろに隠れて[[深層]]にあるのが[[食道]]。気管と食道は、[[第一肋骨]]の内側から[[胸腔]]に入る。左右の[[肺]]の間([[縦隔]])を下に進み、最後は左右の肺に行く一対の[[気管支]]に分かれる。
 気管は[[喉頭]]([[のど仏>喉仏]]のあたり)の下につながっている。首([[頚部]])の前面を下に続く。頚部の前面では気管がいちばん[[表層]]([[腹側]])にあるので、触ることができる。その後ろに隠れて[[深層]]にあるのが[[食道]]。気管と食道は、[[第1肋骨]]の内側から[[胸腔]]に入る。左右の[[肺]]の間([[縦隔]])を下に進み、最後は左右の肺に行く一対の[[気管支]]に分かれる。

** 構造 [#r2c03722]
 気管の壁の中には、[[軟骨]]が入っているため、首で気管を触ると表面がごりごりしており、また、パイプやホースのような丸い形が常に維持されている。これにより、空気が通りやすくなっている。この軟骨は[[気管軟骨]]という C の字型をした軟骨で、これがたてに連なっている。軟骨の入っていない壁の部分は、[[平滑筋]]の[[筋層]]で補強されている。特に、Cの字型の切れた部分は、気管の後面([[背側]])にあり、この部分は膜壁または[[膜性壁]]という。[[食道]]はその後方に隣り合っている。
 気管の壁の中には、[[軟骨]]が入っているため、首で気管を触ると表面がごりごりしており、また、パイプやホースのような丸い形が常に維持されている。これにより、空気が通りやすくなっている。この軟骨は[[気管軟骨]]という、断面がC字型をした軟骨で、これがたてに連なっている。軟骨の入っていない壁の部分は、[[平滑筋]]の[[筋層]]で補強されている。特に、C字型の切れた部分は、気管の後面([[背側]])にあり、この部分は膜壁または[[膜性壁]]という。[[食道]]はその後方に隣り合っている。

 気管の内側の[[粘膜]]には、[[気管腺]]があり、気管の内側に[[粘液]]などを分泌する。気管の内側の表面はこの粘液で常に覆われ、保護されている。また、この壁には[[線毛]](繊毛)がはえている。線毛が運動することで、この粘液は肺から外に出す方向に流されていく。気道に入ってきたごみなど異物は壁の粘液にくっつくと、粘液の流れとともに気道から外へと流しだされる。



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