皮枝 の変更点

『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
 

#author("2021-02-16T11:00:33+09:00","","")
> 関連する内容が[[皮神経]]にあります

 ''皮枝''とは、体を走る[[末梢神経>末梢神経系]]が途中で枝分かれしたとき,[[神経]]の枝が[[皮膚]]だけに分布するときの名称。「〇〇神経の皮枝」というような呼び方をする。神経の枝が[[筋]]だけに分布するときの[[筋枝]]と対比される。皮枝を「△△皮神経」という別の名前をつけて呼ぶ場合もある。

|>|~言語|~表記|~発音、読み方 |
|日本語|医学|[[皮枝]] |ひし |
|>|英語|cutaneous branch |キュー''テ''イニアス・ブランチ |
|>|ラテン語|ramus cutaneus |ラムス・クタネウス |

 [[皮膚]]だけに分布する[[神経]]のことを、枝分かれする前の神経の名前を使って「〇〇神経の皮枝」と呼ぶか、その枝だけの名前として「△△皮神経」と呼ぶかは、名前の付け方が違うだけ。実例:[[上肢]]にある[[筋皮神経]]は皮枝と[[筋枝]]に分かれるが、その皮枝には[[外側前腕皮神経]]という名前がつけられている。ここで、筋皮神経の皮枝=外側前腕皮神経 である。

 体で太い[[神経]]が通る場所は、[[動脈]]などと同じく、[[皮膚]]から遠い、体の奥のほう([[深層]])であることが多いが、[[皮膚]]の[[感覚]]を伝える神経は、[[筋肉]]の運動を支配する神経と枝分かれしたあと、より体の表面の近くに出てきて、[[皮下組織]]を走行する。皮膚にだけ分布する神経を、皮神経とか皮枝と呼ぶ。

 皮神経や[[皮枝]]は、[[皮膚]]の[[感覚]]を伝える[[感覚性]]の[[神経線維]]が多く含まれるが、皮膚の[[血管]]や[[毛根]]の[[立毛筋]]を支配する[[自律神経]]も含んでいる。[[骨格筋]]の運動を支配する[[運動神経]]は含まない。皮神経や皮枝は皮膚の近くを通る神経なので、体のケガで傷つきやすいが、この神経が切れても、筋の運動の障害は生じない。

> カテゴリー: [[神経系>category/神経系]] | [[末梢神経系>category/末梢神経系]]

 
 

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