線維 の変更点
『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
> [[繊維]]、[[神経線維]]でこの項目を参照しています ''線維''とは、または''繊維''とは、ごく細い糸状の構造を指して呼ぶ言い方。 |>|~言語|~表記|~発音、読み方| |日本語|医学|[[線維]]、[[繊維]] * |せんい| |>|英語|fiber **, fibre *** |''ファ''イバー| | * | &size(24){線}; 維 と &size(24){繊}; 維、どちらの漢字も使うが、解剖学(医学)用語ではどちらかというと &size(24){線}; の字を使うのが普通。[[異体字]]を参照 |f | ** | 英語では fiber よりも細い線維を、特に fibril([[細線維]])と呼ぶことがある |f | *** | fibre は英国式のつづり。発音は同じ |f ** 生体内の「線維」 [#t4361a25] 生体内で線維という言葉を使って呼ばれる代表的なものは下記のとおり。 - 主に、[[蛋白質]]などのいろいろな分子で構成されている糸状の構造。細胞内外にさまざまな種類が存在し、たいていはある程度以上の強度をもっているので、体内のさまざまな構造を支える働きをしていることが多い。代表的なのは、[[コラーゲン線維]](膠原線維)。これは、蛋白質[[コラーゲン]]がたくさん集まって、全体として細長い糸状になったもので、生体内では細胞外に非常に多量に存在し、いろいろな[[結合組織]]の主要な成分となっている。力学的な強度があるため、コラーゲン線維があると、構造が壊れにくくなる働きがある。ほかに、細胞外にある線維では、[[弾性線維]]、[[細網線維]]など、構成している蛋白質の種類がコラーゲン線維とは異なるものがいろいろある。線維と呼ばれる成分は細胞内にもあり、すべての細胞の形を維持する[[細胞骨格]]として働いている[[アクチン]]などからできた[[細線維]]や、[[チューブリン]]蛋白質からできていて[[微小管]]とも呼ばれる太い線維、[[筋肉>筋]]の運動をおこすおおもとである、筋細胞のなかにある[[ミオシン]]線維、アクチン線維など。 - [[神経細胞]]の細胞の一部が細長く伸びだした[[神経線維]]。 - もともと1個の細胞の形が非常に細長い[[筋細胞]]のことを筋線維ともいう。 - 食物中に含まれ、[[小腸]]を通りすぎた後も、消化されずに残っている糸状の構造をした成分を総称して、線維、あるいは体を構成している線維と区別するため、食物線維と呼ぶ。 生体内で線維という言葉を使って呼ばれる代表的なものには、下のようなものがある。 - 主に、[[蛋白質]]などの高分子でできた糸状の構造のこと。細胞内外にさまざまな種類が存在し、たいていはある程度以上の強度をもっているので、体内のさまざまな構造を支える働きをしていることが多い。代表的なのは、[[コラーゲン線維]](膠原線維)。これは、[[コラーゲン]]という蛋白質がたくさん集まって、全体として細長い糸状になったもので、生体内では細胞外に非常に多量に存在し、いろいろな[[結合組織]]の主要な成分となっている。ひっぱり力に強いため、コラーゲン線維があると、構造が壊れにくくなる働きがある。ほかに、細胞外にある線維では、[[弾性線維]]、[[細網線維]]など、構成している蛋白質の種類がコラーゲン線維とは異なるものがいろいろある。線維と呼ばれる成分は細胞内にもあり、すべての細胞の形を維持する[[細胞骨格]]として働いている[[アクチン]]などからできた[[細線維]]や、[[チューブリン]]蛋白質からできていて[[微小管]]とも呼ばれる太い線維、[[筋肉>筋]]の運動をおこすおおもとである、筋細胞のなかにある[[ミオシン]]線維、アクチン線維など。 - [[神経細胞]]の細胞の一部が細長く伸びだした[[神経線維]]。[[軸索]]と同じ意味。 - [[筋細胞]]は、1個の細胞の形が非常に細長いので、筋細胞のことを[[筋線維]]ともいう。 - 食物中に含まれ、[[小腸]]を通りすぎても消化されずに残っている、さまざまな糸状の高分子をまとめて線維、または、[[食物線維]]と呼ぶ。「食物」を付けるのは、上に上げたような体を構成しているタンパク質でできた線維と区別するため。 > カテゴリー: [[性質>category/性質]] | [[形>category/形]]