背側 の変更点

『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
 

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#author("2018-01-22T15:06:57+09:00","","")
 ''背側''とは、おなか側-背中側の背中側のこと。[[背中]]の方向、または背中に近い部分をさす。対義語は、[[腹側]]。

|>|~言語|~表記|~発音、読み方|
|日本語|医学|背側|はいそく|
|>|英語|dorsal|''ド''ーサル|

 ヒトの場合、体の方向を考えるときには、直立している([[解剖学的正位]])ときのことを考えるので、背側とは、体の[[後方]]と同じ意味になる。

 ただし、[[大脳]]などの[[脳]]の背側・腹側は示す方向が異なることに注意が必要。大脳では、脳の背側とは脳の[[上方]]、つまり頭のてっぺん(=[[頭頂]])の方向のことで、大脳の腹側とは脳の[[下方]]のこと。

 この方向のずれがなぜ起こるかというと、背側、腹側という用語が、もともと[[頭尾軸]]([[頭方]]、[[尾方]]の方向=[[背骨]]の方向)に対して定義されているため。ネズミ、イヌ、ネコなどの[[四足歩行]]をする動物では、頭尾軸は前後にのびているので、背側は上方、腹側は下方を示す。一方、直立して[[二足歩行]]をするヒトでは、頭部の軸は四足動物と同じ前後の向きのまま、体幹の頭尾軸は垂直方向となる(ヒトの頭尾軸の向きが首のところで折れ曲がっていると考える)。そこで、頭部にある構造の背側・腹側は上下を、体の背側・腹側は前後を指す。
 この方向のずれがなぜ起こるかというと、背側、腹側という用語が、もともと[[頭尾軸]]([[頭方]]、[[尾方]]の方向=[[背骨]]の方向)に対して定義されているため。ネズミ、イヌ、ネコなどの[[四足歩行]]をする動物では、頭尾軸は前後にのびているので、背側は上方、腹側は下方を示す。一方、直立して[[二足歩行]]をするヒトでは、頭部の軸は四足動物と同じ前後の向きのまま、体幹の頭尾軸は垂直方向となる(ヒトの体の中心軸の向きが首のところで折れ曲がっていると考える)。そこで、頭部にある構造の背側・腹側は上下を、体の背側・腹側は前後を指す。


> カテゴリー: [[方向>category/方向]] | [[位置>category/位置]]
 
 

<ご注意> 『1年生の解剖学辞典』は、解剖学を学んでいる人によって書かれているはずですが、間違いがあるかもしれません。内容はかならず教科書その他で確認してください。また間違いをみつけたら「編集」から直していただくか、「ノート」にコメントを残していただけるとうれしいです。
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