肩甲骨 のバックアップソース(No.7)
『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
> [[肩胛骨]]、[[貝殻骨]]、[[かいがね]]でこの項目を参照しています ''肩甲骨''とは、[[上肢]]の根元、[[肩]]にある[[骨]]。平べったい骨([[扁平骨]])で、形は縦に長い逆三角形。左右1対あり、[[肋骨]]などでできている[[胸郭]]の後面に沿ってある。[[鎖骨]]とともに[[上肢帯]]を作り、上肢の運動の支点になる骨。 |>|~言語|~表記|~発音、読み方| |日本語|医学|[[肩甲骨]]、[[肩胛骨]]* |けんこうこつ| |~|一般|[[貝殻骨]]** |かいがらぼね| |~|古語|[[胛>かいがね]]*** |かいがね| |>|ラテン語・英語|scapula|(ラテン語読み)スカプラ &br; (英語読み)ス''カ''ピュラ| |>|英語|shoulder blade|''ショ''ウルダー・ブ''レ''イド| |~|~|blade bone|ブ''レ''イド・''ボ''ウン| #clear | * 本来の漢字は、「肩胛骨」だが、医学・解剖学では、「肩甲骨」が普通。現在の医学辞書には「肩胛骨」は載っていないことも多い。「甲」と「胛」は[[異体字]]ではなく、意味の違う字 &br; ** 前面がゆるくくぼんでいて、二枚貝の貝殻のような曲面をしていることから呼ばれる俗称 &br; *** 「胛」(コウ)は、古語では「かいがね」と読む |f #clear [[上腕]]の運動の支点になる骨だが、肩甲骨そのものも、向きを変えたりすることができる。これは上腕をさらに自由に運動させるのに重要な役割をもっている。例えば、肩甲骨を動かさず、肩関節だけを使って腕を上に挙げても、真横ぐらいまでしか挙がらない。腕を真上まで挙げるには肩関節のある肩甲骨そのものが回転し、肩関節を上に向ける必要がある。 ***肩甲骨の部位 [#sf05fd11] - 肩甲骨の外側の端には[[関節窩]]がある。肩甲骨の関節窩は浅い半円形の窪みで、ここに[[上腕骨]]の[[上腕骨頭]]がはまって、[[肩関節]]を作る。肩関節が上肢の運動の中心になる。 - 肩関節を取り囲むように2つの突起、[[肩峰]]と[[烏口突起]]がある。これらはいくつかの筋の付く場所で、肩関節を保持し外れにくくしている。 - 肩甲骨の外側に飛び出している[[肩峰]]の内側には[[肩峰関節面]]があって、ここで肩甲骨と[[鎖骨]]が[[肩鎖関節]]をつくっている。肩鎖関節は、肩甲骨そのものが動くときの支点となる。 - 肩甲骨の後面には、[[肩甲棘]]という、[[皮膚]]から触っても分かるふくらみが横方向に走る。肩甲棘の外側は[[肩峰]]につながり、内側は[[上角]]ちかくの[[内側縁]]までのびる。肩甲棘には[[僧帽筋]]の下部の筋が付く。 - [[内側縁]]には、[[脊柱]]と肩甲骨をつなぎ、肩甲骨を[[正中]]の方向に引き寄せる筋がつく。上から、[[肩甲挙筋]]、[[小菱形筋]]、[[大菱形筋]]。胸を張るとき、肩をすくめるときに働く。 #clear > カテゴリー: [[運動器系>category/運動器系]] | [[骨格系>category/骨格系]] | [[骨>category/骨]] | [[上肢>category/上肢]] | [[上肢帯>category/上肢帯]] | [[胸部>category/胸部]]