僧帽筋 のバックアップソース(No.2)
『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
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''僧帽筋''とは、[[首]]の後ろ([[項部]])から背中の上部、[[肩]]にかけて広がる大型の[[筋]]。一番表層にある筋。働きは、背骨([[脊柱]])から[[肩甲骨]]と[[鎖骨]]を引っ張ることで、[[上肢]]全体を支えている。肩こりの原因となる筋のひとつ。 後ろから見ると左右あわせた僧帽筋は、ダイヤ型をしている。英語名、ラテン語名の trapezius は、ラテン語で台形の意味。一方、僧帽筋の名前の由来は cowl muscle で、カトリックの僧侶(ベネディクト会の修道僧)のつける頭巾(フード)の形から。 ***起始と停止 [#z8be5579] 起始は[[頭蓋]]の[[後頭骨]]と第1[[頚椎]]〜第12[[胸椎]]。停止は[[鎖骨]]の外側部、[[肩甲骨]]の[[肩峰]]から[[肩甲棘]]の全体にかけて。 ***働き [#x775069e] [[肩甲骨]]と、肩甲骨の支点となる[[鎖骨]]につき、肩甲骨さらには[[上肢]]を支えている。肩をすくめる動きのとき、肩甲骨を上に引き上げる動き([[挙上]])や、上肢を真上に挙げるとき、肩甲骨を回転させ、肩関節を斜め上に向ける動き([[外転]])など。 ***神経と血管 [#caaa43b5] 大きな筋で、上部と下部で支配神経が異なる。上部は第11[[脳神経]]の[[副神経]]、下部は[[頚神経叢]](第1〜4[[頚神経]][[前枝]])の支配。