下顎骨
『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
下顎骨とは、頭蓋骨のひとつで、下あご全体を作る骨。すべての下の歯は下顎骨に生えていて、食べ物を噛むときは下顎骨を動かす。下顎骨の動きは下顎骨と側頭骨がつくる顎関節を支点にしておこる。あごの中央の突起(おとがい)や左右の「えら」の突起は下顎骨の一部である。
言語 | 表記 | 発音、読み方 | |
---|---|---|---|
日本語 | 医学 | 下顎骨 | かがくこつ |
英語 | 名詞 | mandible * | マンディブル |
形容詞 | mandibular | マンディビュラー | |
一般 | lower jaw | ロワー・ジョー | |
ラテン語 | mandibula | マンディブラ |
* | 日本では mandibule(マンディビュール)と呼ぶことがある |
下顎骨は、顔をつくる骨(顔面頭蓋)のひとつ。顔の一番下の部分を作っている。頭部のうち、下顎骨とともに動く部分を下顎という。あごの中央の突起部(おとがい)や、あごの左右の端の突起(いわゆる「えら」)は下顎骨がつくっている。また、下の歯は下顎骨から生えていて、下の歯が生える穴が並んでいる部分を歯槽という。
下顎骨は下顎体と下顎枝という2つの部分からできている。左右の「えら」をつなぐ「あごの輪郭」をつくっている部分を下顎体という。歯槽は下顎体の上面にある。下顎体の両端のカドになったところを下顎角といい、下顎骨はそこから上にのびているが、ここを下顎枝という。下顎枝の上部には、2つの突起がある。
図:下顎骨(左から見たところ) *1 下顎骨(ピンク色 )は、顔の下部にあり、あごの輪郭をつくる骨 |
図:下顎骨(左斜め前から見たところ) *2 下顎骨(ピンク色 )で、あごの左右の角の部分(下顎角)の間を下顎体、下顎角から上にのびる部分を下顎枝という |
図:下顎骨(左斜め前から見たところ) *3 下顎骨(ピンク色 )は、側頭骨(黄色 )と顎関節を作る |
*1 Source: BodyParts3D, © ライフサイエンス統合データベースセンター licensed under CC表示 継承2.1 日本
*2 Source: BodyParts3D, © ライフサイエンス統合データベースセンター licensed under CC表示 継承2.1 日本
*3 Source: BodyParts3D, © ライフサイエンス統合データベースセンター licensed under CC表示 継承2.1 日本