細網組織 のバックアップソース(No.2)

『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
 
 ''細網組織''(さいもうそしき)または''細網結合組織''(さいもうけつごうそしき)とは、[[結合組織]]の一種で、[[リンパ球]]などをたくさん含む[[リンパ系]]の[[器官]]でみられる特殊な[[組織]]。細網組織では、[[細網細胞]]と[[細網線維]]が網目状の構造をつくっており、そのすき間に[[リンパ球]]や[[マクロファージ]]などの移動(遊走)する細胞や液体などがある。

 [[細網線維]]とはレチクリン線維とも呼ばれる、III型[[コラーゲン]]でできた、不規則に枝分かれした細い[[線維]]。この細網線維を合成して分泌するのが[[細網細胞]]。細網細胞とは、[[線維芽細胞]]の特殊化したタイプで、細網線維を作り出すとその場にとどまって、細網細胞と細網線維があわせて3次元的な網目構造をつくる。この網目のすき間に、あるいは網目を足場としてリンパ系の細胞をたくさん保持している。

 細網組織が見られるリンパ系器官とは、[[リンパ節]]、[[扁桃]]、[[脾臓]]、[[胸腺]]、[[骨髄]]など。

 [[細網細胞]]や[[細網線維]]は、細網組織以外にも見られるため、これらの細胞や線維がある組織をみな細網組織と呼ぶわけではない。

 
 

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