関節半月 のバックアップソース(No.3)

『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
 
#author("2020-02-28T16:03:08+09:00","","")
 ''関節半月''(かんせつはんげつ)とは、一般には''半月板''(はんげつばん)とも呼ばれる、[[関節]]をつくる2つの[[骨]]の間にある板状の[[軟骨]]。[[膝関節]]だけにある。他の関節にある[[関節円板]]も同じような構造だが、関節円板は丸い円盤状で、2つの骨を完全にへだてるような軟骨なのに対し、関節半月は、「不完全な輪」または「三日月」のような形をしていて[[関節腔]]の周囲の部分だけにある軟骨なので、関節腔の中心部分では2つの骨が接触する。関節半月の役割は、関節円板と同じく、2つの骨の運動に合わせて関節半月が動くことにより、関節がより広い角度のときにも[[関節面]]が密着するので、運動がスムーズになり、骨に負担がかからない。一方、その分の力を関節半月が受けるので、強い力がかかると損傷しやすい。

 関節半月は、[[関節円板]]と同じく、[[線維軟骨]]という[[軟骨組織]]からできている。[[膝関節]]の関節半月は2つあり、内側にあるのが[[大腿骨]]の[[内側顆]]と[[脛骨]]の内側顆の間にある[[内側半月]]、外側にあるのが大腿骨の[[外側顆]]と脛骨の外側顆の間にある[[外側半月]]。内側半月はC字形をしていて、外側半月はO字形をしている。内側半月は[[内側側副靭帯]]に付着するため、自由に動ける範囲が狭いが、外側半月は[[外側側副靭帯]]には付着しない。

 一般に加齢によっておこる膝関節症は、この関節半月の[[線維軟骨]]の摩耗により生じるとされる。

 
 

<ご注意> 『1年生の解剖学辞典』は、解剖学を学んでいる人によって書かれているはずですが、間違いがあるかもしれません。内容はかならず教科書その他で確認してください。また間違いをみつけたら「編集」から直していただくか、「ノート」にコメントを残していただけるとうれしいです。
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