関節 のバックアップの現在との差分(No.1)
『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
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> [[滑膜性連結]]でこの項目を参照しています #author("2020-02-26T23:38:34+09:00","","") > [[滑膜関節]]、[[可動関節]]、[[連結]]、[[結合]]でこの項目を参照しています ''関節''とは、体の中で2つ以上の[[骨]]どうしが連結している箇所のうち、骨と骨の結合部が可動式になっていて、骨どうしがお互いに動いて結合の角度が変わるようになっているもののこと。 ''関節''とは、体の中で2つ以上の[[骨]]どうしが連結している箇所のこと。広い意味では、骨と骨が接続されているものをすべて含むが、狭い意味の''関節''は、そのうち、連結部が可動式になっていて、骨が動くと結合の角度が変わるようになっているものだけを指す。 #contentsx * 広い意味の「関節」 [#k576463f] |>|~言語|~表記|~発音、読み方| |日本語|医学|[[関節]]|かんせつ| |~|~|[[滑膜性連結]]|かつまくせいれんけつ| |~|~|[[連結]]|れんけつ| |~|~|[[結合]]|けつごう| |>|英語|joint|''ジョ''イント| |~|~|articulation (*1)|アーティキュ''レ''イション| > *1 articulation は[[構音]]の意味でも使う 骨の結合のしかたには大きく分けて2種類ある。 + 2つの骨ががっちりと結合していて、全体としてひとつの骨のようになっているもの。まったく動かないか、動けるとしても動きのあまり大きくない結合方式([[不動結合]]) ++ 骨どうしが直接結合していて、実際にひとつの骨になっていく過程のもの([[骨性連結]]) ++ 2つの骨の間に[[コラーゲン線維]]などの結合組織がはさまっているので別々の骨のままだが、動くことができず、機能的には1つの骨のようになっているもの([[線維性連結]]) ++ 2つの骨の間に[[軟骨]]があり、2つの骨どうしは間にある軟骨の柔軟性の範囲で少し動くことができるもの([[軟骨性連結]]) + 骨と骨の結合部に、骨どうしがすべって動くための仕組み([[滑膜]]など)がはさまっているため、非常に大きく動ける結合方式(可動結合、''滑膜性連結'') 広い意味の''関節''とは、[[骨]]と骨が接続されているもののこと。よく動けるようになっている[[可動関節]]([[滑膜関節]])と、ほとんど動かない[[不動関節]]、少しだけしか動かない[[半関節]]に分かれる。 ふつうはこのうちの最後の滑膜性連結を、関節と呼ぶ。ただし、関節をもっと広い意味で、上のすべての骨の結合方式を含むように使うこともある。 ** 骨どうしの連結の種類 [#d26f7d32] * 関節の構造 [#s5e24aa8] 関節で、骨どうしがくっつく面を、[[関節面]]とよぶ。関節をつくっている骨どうし、あるいは骨と[[軟骨]]などは、[[靱帯]]と呼ばれる、帯状(リボン状)やヒモ状の丈夫な[[結合組織]]に支えられていて、離れないように結合している。 (広い意味の)関節とは、[[連結]]、[[結合]]とも呼び、その動き方で3種類に分けられる。 関節が動く力は、骨についている筋肉が収縮して骨を引っ張ることでおこなわれ、関節はその運動の支点になるため、非常に力がかかる。関節にかかるショックを吸収し、関節の動きがスムーズになるような仕組みが発達している。たとえば、関節面は薄い軟骨で覆われて関節にかかる衝撃を吸収する。また、それぞれの関節面の間に挟まるように結合組織性の[[滑膜]]が袋をつくっており、中には滑液が保持されて、関節面どうしが直接こすらないようになっている。 *** 1. [[不動結合]](不動関節) [#vea85883] がっちり固定されていて動かない。 : ・[[骨結合]] | 骨どうしが完全にくっついて一つの骨になる途中。 &br; (例)[[腸骨]]、[[坐骨]]、[[恥骨]]の連結が、成長に伴って1つの[[寛骨]]に変わる過程。 : ・[[線維性結合]] | [[コラーゲン線維]]や[[靱帯]]でがっちり固定されていて動けない。 &br; (例)[[頭蓋骨]]の[[縫合]]。 : ・[[軟骨結合]] | 骨どうしの間に[[軟骨]]が挟まっている。 &br; (例)[[胸骨柄]]と[[胸骨体]]の間の連結。 *** 2. [[半関節]] [#ce60b215] 少し動く。 : ・[[線維軟骨結合]] | 骨どうしの間に[[線維軟骨]]が挟まっている。 &br; (例)[[椎骨]]どうしの[[椎間円板]]をはさむ連結。 *** 3. [[可動関節]] [#t85790c0] よく動く。(狭い意味の)関節。 : ・[[滑膜関節]] | 滑膜と滑液により大きく動ける。 &br; (例)[[上肢]]、[[下肢]]の関節。 * 狭い意味の「関節」 [#of21c9c2] 狭い意味の''関節''とは、[[骨]]と[[骨]]が接続されているもののうち、よく動けるようになっている[[可動関節]]([[滑膜関節]])のこと。 |>|~言語|~表記|~発音、読み方| |日本語|医学|[[関節]]|かんせつ| |~|~|[[滑膜関節]]|かつまくかんせつ| |~|~|[[可動関節]]|かどうかんせつ| |>|英語|articulation* |アーティキュ''レ''イション| |~|~|synovial joint|スィ''ノゥ''ヴィアル・''ジョ''イント| |~|~|movable joint|''ム''ーヴァブル・''ジョ''イント| |>|ラテン語|articulatio* |アルティクラティオ| | * | articulation は[[構音]]の意味でも使う |f ** 関節の構造 [#n168c85e] 関節で、[[骨]]どうしがくっつく面を、[[関節面]]とよぶ。関節をつくっている骨どうし、あるいは骨と[[軟骨]]などは、[[靱帯]]と呼ばれる、帯状(リボン状)やヒモ状の丈夫な[[結合組織]]に支えられていて、離れないように結合している。 関節が動く力は、骨についている筋肉が収縮して骨を引っ張ることでつくられ、関節はその運動の支点になるため、非常に強い力がかかる。関節にかかるショックを吸収し、関節の動きがスムーズになるような仕組みが発達している。たとえば、関節面は薄い軟骨で覆われて関節にかかる衝撃を吸収する。また、それぞれの関節面の間に挟まるように結合組織性の[[滑膜]]が袋をつくっており、中には[[滑液]]が保持されて、関節面どうしが直接こすらないようになっている。 骨どうしが作る関節面の形によって、関節でどのような運動が起こるかが決まる。関節は、関節面の形と関節の運動によっていくつかに分類されている。 代表的なのは、[[球関節]]で、これはひとつの骨が球上の丸い形、、もうひとつの骨がそれをすっぽりとはめることができる浅いお椀のような形をしている。もっともいろいろな方向に動かすことができる関節で、[[肩関節]]や[[股関節]]などがこれ。 別の例は、[[肘関節]]などの[[蝶番関節]]。ドアの蝶番のように一方向にしか動かないように関節を囲む骨によって動きが制限されているもの。 > カテゴリー: [[骨格系>category/骨格系]] | [[運動器系>category/運動器系]] | [[関節>category/関節]] #br > カテゴリー: [[骨格系>category/骨格系]] | [[運動器系>category/運動器系]] | [[一般構造>category/一般構造]] | [[関節>category/関節]]