骨 のバックアップ差分(No.3)

『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
 

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 ''骨''とは、体の中の[[骨格]]をつくっている、さまざまな形をした硬い構造。体の形を維持し、重力や外部の力に抗して体をささえ、運動の際には[[筋肉>筋]]の力を伝えたり、骨の囲いを作って囲いの内側にあるもの([[内臓]]など)を守ったり、というようなさまざまな働きをしている。

|3|2|6|6|c
|>|~言語|~表記|~発音、読み方|
|日本語|医学|骨|こつ*、ほね|
|>|英語|bone|''ボ''ウン|
|>|ラテン語|os** |オス|

| * |  読み方は、「[[肩甲骨]]」(けんこうこつ)「肋骨」(ろっこつ)など、「~骨」の形の時には「こつ」と読むが、そうではなくて、単独で「骨」というときも、「ほね」ではなく「こつ」と読む |f
| ** |  ([[顔]]にある)[[口]]や、管状のものの入口の「口」のことも os というので注意 |f

| * 読み方は、「[[肩甲骨]]」(けんこうこつ)「肋骨」(ろっこつ)など、「~骨」の形の時には「こつ」と読むが、そうではなくて、単独で「骨」というときも、「ほね」ではなく「こつ」と読む &br; ** ([[顔]]にある)[[口]]や、管状のものの入口の「口」のことも os というので注意 |f



 骨は[[骨組織]]からできていて、[[軟骨]]と共に[[支持組織]]に含められる。リン酸カルシウムなどの無機質が沈着しているため、体の中ではもっとも硬い構造のひとつである([[歯]]の[[エナメル質]]や[[象牙質]]の次に硬い)。すべての[[細胞]]にとって、その細胞が正常にはたらくには、[[カルシウム]]イオンが必要だが,その体内での貯蔵庫としても重要。

 骨はある程度の弾力性はあるものの、それ自体大きく形を変えることはできないほど硬い。手足など体の動きに対応するため、隣り合う骨どうしがつながっている箇所ではある程度自由につながりの角度を変えられるようにできている。この骨どうしのつながっている場所を[[関節]]と呼ぶ。骨が関節でつながった全体を[[骨格]]という。

 [[軟骨]]は骨の一種ではなく、別の構造。

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*骨のいろいろ [#s0565862]
 体の中では、骨のある場所はみな決まっていて、それぞれ名前がついている。また、ひとつひとつの骨の形も細かく決まっていて、骨の表面の突起やくぼみなどにもみな名前がついている。もちろん、そういったでこぼこは、別の骨と関節を作る場所だったり、筋肉が付着する場所だったりと、みな意味がある。

 骨は、ヒトには全部で200本ぐらいある。さまざまな形をした骨のうち、腕やあしなどにある長い骨を[[長骨]]、[[頭蓋骨]]の一部や[[肩甲骨]]などのような平べったい骨を[[扁平骨]]、手首や足首などにある小型で塊状の骨を[[種子骨]]という。

*骨の構造 [#p6b366b0]
 骨の硬い部分は骨実質と呼ばれる。骨は、その内部全体が骨実質であるわけではなく、内部にはさまざまな空洞がある。その空洞は、[[骨髄腔]]と呼ばれ、その中にある組織は、[[骨髄]]という。

骨実質は、[[結合組織]]の一種である[[骨組織]]という組織からできている。骨組織をつくリ出すのは[[骨芽細胞]]などの細胞。この細胞は、細胞のまわりに[[コラーゲン]]でつくられている[[コラーゲン細線維]]や、アパタイト類(リン酸カルシウムなどを含む)などを[[分泌]]する。細胞のまわりに蓄積したこれらの物質の塊が[[骨基質]]であり、これが骨の硬さの元になっている。骨芽細胞は、骨の中を走る[[血管]]から酸素や栄養分を供給されている。骨芽細胞がこの血管の周りに同心円状に並び、骨実質もこの血管を囲む円柱状に発達することから、血管とその回りの骨芽細胞、骨基質が骨の基本単位となっている。これを[[骨単位]](オステオン、oesteon、またはハバース系)という。
 骨実質は、[[結合組織]]の一種である[[骨組織]]という組織からできている。骨組織をつくリ出すのは[[骨芽細胞]]などの細胞。この細胞は、細胞のまわりに[[コラーゲン]]でつくられている[[コラーゲン細線維]]や、アパタイト類(リン酸カルシウムなどを含む)などを[[分泌]]する。細胞のまわりに蓄積したこれらの物質の塊が[[骨基質]]であり、これが骨の硬さの元になっている。骨芽細胞は、骨の中を走る[[血管]]から酸素や栄養分を供給されている。骨芽細胞がこの血管の周りに同心円状に並び、骨実質もこの血管を囲む円柱状に発達することから、血管とその回りの骨芽細胞、骨基質が骨の基本単位となっている。これを[[骨単位]](オステオン、oesteon、またはハバース系)という。

 骨の構造の詳細は、[[骨組織]]を参照。

*代表的な骨の例 [#vd1c6dcf]
(説明を書いたもののみ)
: [[頭部]]の骨格([[頭蓋]]) | [[頭蓋骨]] - [[頭頂骨]]
: [[指]] | [[指骨]] - [[趾骨]] - [[指節骨]] - [[趾節骨]] - [[基節骨]] - [[中節骨]] - [[末節骨]]
: [[脊柱]]([[背骨]]) | [[椎骨]]
: [[骨盤]] | [[仙骨]] - [[寛骨]] - [[坐骨]] - [[腸骨]] - [[恥骨]]
: そのほか | [[腰骨]]


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