セメント質 の変更点

『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
 

#author("2021-03-13T09:40:58+09:00","","")
 ''セメント質''とは、[[歯]]のうち、外から見えない、[[歯ぐき]の中にある部分([[歯根]]という)の表面を覆っている層のこと。歯の中では[[エナメル質]]や[[象牙質]]ほど硬くなく、[[骨]]に近い構造をしている部分。

|>|~言語|~表記|~発音、読み方|
|日本語|医学|[[セメント質]] |セメントしつ |
|~|一般 |[[白亜質]] |はくあしつ |
|>|英語|cememt |セ''メ''ント |
|>|ラテン語|cementum &br; caementum |(英語読み)セ''メ''ンタム &br; (ラテン語読み)カエメントゥム |
|~|~|substantia ossea dentis |スブスタンティア・オッセア・デンティス |

 セメントとは建築素材でコンクリートのもとになる、酸化カルシウムや粘土が主成分の素材、またはその粉と水を混ぜたもののこと。白亜、白亜質とは、セメントのもとになる石灰岩や、石灰を豊富にふくむ土壌のこと。[[歯]]と[[歯槽骨]]との間を埋めて、つなぐ働きから。

 [[歯]]の大部分をつくっているのは[[象牙質]]だが、象牙質の表面のうち、[[歯根]](歯ぐきに埋まっている部分)だけを薄く覆っているのがセメント質。セメント質の組成は[[骨]]に近い。

 セメント質がつくられるのは主に[[歯]]が生える前で、歯の基本構造である[[象牙質]]がつくられたあと、象牙質の表面に並ぶ[[セメント芽細胞]]が分泌して作る。まず、[[歯根]]全体を薄く覆うようにつくられ、セメント芽細胞の層と象牙質との間の層となる。これが[[無細胞セメント]]と呼ばれる層。その後、歯根の下の先端部([[根尖]])あたりでは、その外側にさらにセメント質が作られ、ここだけセメント質が厚くなる。このとき、セメント質の中にセメント芽細胞がたくさん取り残され、セメント細胞と呼ばれる。この層を[[有細胞セメント]]と呼ぶ。

> カテゴリー: [[消化器系>category/消化器系]] | [[口>category/口]] | [[歯>category/歯]] | [[頭頚部>category/頭頚部]] | [[結合組織>category/結合組織]]

 
 

<ご注意> 『1年生の解剖学辞典』は、解剖学を学んでいる人によって書かれているはずですが、間違いがあるかもしれません。内容はかならず教科書その他で確認してください。また間違いをみつけたら「編集」から直していただくか、「ノート」にコメントを残していただけるとうれしいです。
 どのページにでも自由にリンクしてください。でも、このサイトの文を他の場所に転載(コピー・ペースト)しないでください(コピーした内容に間違いがあったとき、その間違いはその後このサイト上では誰かに修正されるかもしれませんが、あなたがコピーした先では間違ったまま残ってしまいます)。