レニン の変更点

『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
 

#author("2021-02-14T14:51:55+09:00","","")
 ''レニン''とは、[[腎臓]]の[[傍糸球体細胞]]から[[血液]]中に[[分泌]]される[[タンパク質]]で、[[尿]]を減らし、血圧を高める作用を持つ物質。レニンが直接それらの作用をもっているのではなく、レニンは血液中の[[アンジオテンシノゲン]](アンギオテンシノーゲン)を切断して[[アンジオテンシンI]](アンギオテンシンI)をつくる[[タンパク質分解酵素]]である。アンジオテンシンIがさらにアンジオテンシンIIに変化すると、アンジオテンシンIIは (1) [[血管]]を収縮させ、(2) [[バソプレシン]](抗利尿ホルモン)を分泌させることで、尿からの水の再吸収を促進し、また、(3) [[アルドステロン]](ミネラルコルチコイド)を分泌させることで、尿からのナトリウムイオンの再吸収を促進させる。

|>|~言語|~表記|~発音、読み方|
|日本語|医学|[[レニン]] * |レニン |
|>|英語 |renin * |''レ''ニン |

| * |  レニン renin は、[[腎臓]]のラテン語 ren(レン)から分泌されるので名付けられた |f

 レニンは、[[血液]]中に[[分泌]]される[[タンパク質]]で、レニンは血液中のアンジオテンシノゲンを分解してアンジオテンシンIにするが、[[ホルモン]]に含められる場合もある。ふつうのホルモンは標的器官で受容体と結合してなにかの作用をおこすが、レニンは別の器官や細胞に作用するわけではない。

 レニンを[[分泌]]する[[細胞]]は、[[腎臓]]の[[糸球体]]の近くにある[[傍糸球体細胞]](糸球体傍細胞)で、この細胞は糸球体に出入りする[[輸入細動脈]]の壁を作っている。ここを流れる血圧が減少したり、ナトリウム濃度が下がったりするとレニンの分泌が促進される。

 レニンによってアンジオテンシンI がつくられるので、「レニン・アンジオテンシン系」 renin-angiotensin system と呼ぶことがある。その後、アンジオテンシンII によってアルドステロンの分泌が促進されるので、まとめて、「レニン・アンジオテンシン・アルドステロン系」renin-angiotensin-aldosterone system と呼ぶことがある。

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