屈曲 の変更点

『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
 

#author("2022-03-02T15:45:43+09:00","","")
 ''屈曲''とは、[[関節]]の運動の向きの分類のひとつで、その動きによって、関節の両側の[[骨]]が近づく、あるいは関節とその両側の骨の作る角度が小さくなるような運動のこと。たとえば、[[肘]]や[[膝]]を曲げる運動。

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|>|~言語|~表記|~発音、読み方|
|日本語|医学|屈曲|くっきょく|
|>|英語|flexion|フ''レ''クション|

 屈曲の反対の動きは[[伸展]]。

** 屈曲なのか伸展なのか、判断が難しい場合 [#pa47b782]
*** 肩関節の屈曲=前方挙上 [#g953ad71]
 [[肩関節]]の屈曲(=[[上腕]]の屈曲)とは、上腕を[[前方]]に上げる向きの肩関節の運動のこと。肩関節の屈曲のことを[[前方挙上]]とも呼ぶ。

 逆に[[上腕]]を[[後方]]に上げる[[肩関節]]の運動の向きが[[伸展]]。肩関節の伸展のことを[[後方挙上]]ともいう。

*** 脊柱の屈曲=前屈 [#j9657925]
 [[椎骨]]でできる[[脊柱]]の屈曲とは、脊柱を[[前方]]に曲げる向きの運動のこと。[[前屈]]ともいう。

 逆に、[[脊柱]]を[[後方]]に屈曲させる向きが[[伸展]]。脊柱の伸展を[[後屈]]ともいう。

*** 手首の屈曲=掌屈 [#n2b53115]
 [[手関節]](手首)の屈曲とは、[[手掌]](手のひら)を[[前腕]]に近づける向きの運動のこと。[[掌屈]]ともいう。

 逆に、[[手背]](手の甲)を[[前腕]]に近づける向きの運動が[[伸展]]。手首の伸展を[[背屈]]ともいう。

*** 足首の屈曲=底屈 [#qa35db21]
 [[足関節]](足首)の屈曲とは、足を[[下腿]]の方向に合わせてまっすぐにする運動(つま先立ちになるときの運動)が屈曲である。足首の屈曲のことを[[底屈]]ともいう。

 逆に、[[足背]](足の甲)を上げ、足背を[[下腿]]に近づける向きの運動([[アキレス腱]]を伸ばす運動のときの向き)が[[伸展]]。足首の伸展のことを[[背屈]]ともいう。


** 関連する言葉 [#lf12a9e8]
: [[屈曲位]] | その関節が屈曲して、いちばん曲がっているときの関節の位置(対義語は[[伸展位]])。
: [[屈筋]] | その関節を屈曲させる筋(対義語は[[伸筋]])。
: [[屈側]] | その関節が屈曲したとき、内側になるがわ(対義語は[[伸側]])。



> カテゴリー: [[方向>category/方向]] | [[運動>category/運動]]
 
 

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