肝円索 の変更点

『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
 

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 ''肝円索''(かんえんさく)とは、[[肝臓]]と[[臍]](の裏側)をつないでいる、ひも状組織のことで、[[胎児]]のときの[[臍静脈]](さいじょうみゃく)の名残り。肝臓の表面にある[[肝鎌状間膜]]とつながっている。

|>|~言語|~表記|~発音、読み方|
|日本語|医学|[[肝円索]] |かんえんさく |
|~|~|[[臍静脈索]]/𦜝静脈索 * |さいじょうみゃくさく |
|>|英語|round ligament of liver |''ラ''ウンド・''リ''ガメント・オブ・''リ''ヴァー |
|>|ラテン語|ligamentum teres hepatis |(英語読み)リガ''メ''ンタム・''テ''リーズ・''へ''パティス  &br; (ラテン語読み)リガメントゥム・テレス・ヘパティス|

| * | &size(24){𦜝}; (「月」(にくづき)に「斉」)は、 &size(24){臍}; の[[異体字]](略字)。JIS第4水準の漢字で、 OSや機種によっては表示されない場合がある([[異体字]]の項目を参照) |f

 肝円索は、[[腹腔]]内にある[[索状組織]](ひも状の組織)で、[[臍]]と[[肝臓]]の下面にある[[肝門]]をつないでいる。肝臓の上面には[[肝鎌状間膜]]があって、[[腹腔]]の壁と肝臓の間をつなぎ、肝臓の[[右葉]]と[[左葉]]を分けているが、肝鎌状間膜の前端に肝円索がくっついている。

 [[臍静脈]]は[[胎児]]にある[[血管]]で、胎児の体外にある[[胎盤]]からはじまり、[[臍帯]](へその緒)を通って[[臍]]から胎児の体内に入り、[[肝臓]]の下面で[[門脈]]に合流する血管。門脈からは胎児にしかない血管である[[静脈管]](アランチウス管)が分かれて、肝臓の下面から[[下大静脈]]につながる。胎盤は、母体から胎児に栄養が渡される場所である。母体からもらった栄養は、臍静脈 → 門脈 → 肝臓 → 肝静脈 → 下大静脈、または、臍静脈 → 門脈 → 静脈管 → 下大静脈 という経路を通ることで、一部は肝臓を経由して大静脈へ、一部は大静脈へと直接送られる。静脈管も生後はひも状の組織として残るが、これには[[静脈管索]]という別の名前がつけられている。

関連:[[メデューサの頭]]

> カテゴリー: [[消化器系>category/消化器系]] | [[肝臓>category/肝臓]] | [[腹部>category/腹部]] | [[発生>category/発生]]

 
 

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