骨単位 の変更点

『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
 

#author("2019-04-22T12:11:11+09:00","","")
> [[オステオン]]でこの項目を参照しています
#author("2021-07-31T19:26:54+09:00","","")
> [[オステオン]]、[[ハバース管系]]でこの項目を参照しています

 ''骨単位''とは、または、''オステオン''とは、[[骨]]をつくっている[[骨組織]]のうち、[[緻密骨]](緻密質、皮質骨)をつくっている構成単位で、骨の内部を走る[[血管]]を中心に、骨が同心円状につくられていくバウムクーヘンのような形をした部分のこと。骨単位の中心の血管が通る穴を[[ハバース管]]というので、骨単位のことを''ハバース系''とも呼ぶ。発達した骨単位1つの直径は200 μmで、長さは1 mm以上。緻密骨全体には無数の骨単位がびっしりと詰まってできている。
 ''骨単位''とは、または、''オステオン''とは、[[骨]]をつくっている[[骨組織]]のうち、[[緻密骨]](緻密質、皮質骨)をつくっている構成単位で、骨の内部を走る[[血管]]を中心に、骨が同心円状につくられていくバウムクーヘンのような形をした部分のこと。骨単位の中心の血管が通る穴を[[ハバース管]]というので、骨単位のことを''ハバース管系''、または ''ハバース系''とも呼ぶ。発達した骨単位1つの直径は200 μmで、長さは1 mm以上。緻密骨全体には無数の骨単位がびっしりと詰まってできている。

|>|~言語 |~表記 |~発音、読み方 |
|日本語|医学|[[骨単位]] * |こつたんい |
|~|~|>|[[オステオン]] * |
|~|~|[[ハバース系]]、ハヴァース系 ** |ハバースけい、ハヴァースけい |
|~|~|[[ハバース管系]]、ハヴァース管系 ** |ハバースかんけい、ハヴァースかんけい |
|~|~|ハバース系、ハヴァース系 ** |ハバースけい、ハヴァースけい |
|>|英語|osteon * |''オ''スティオン |
|~|~|haversian system, Haversian system ** |ハ''ヴァ''ーシャン・''スィ''ステム |

| * |  オステオン osteon は、骨を意味するギリシャ語由来の語幹 osteo- に、構成単位あるいは粒子などを意味する -on のついた言葉で、骨単位はその訳 |f
| ** |  ハバース、またはハヴァースは、[[クロプトン・ヘイヴァース>ハバース]] Clopton Havers のこと。Havers の名前を形容詞化したのが haversian (ハバースの~)。ヘイヴァースは17世紀の英国の外科医で骨の微細構造の研究を行った |f

 [[緻密骨]]は[[骨]]の表面部分をつくる[[骨組織]]がすき間なく埋めた硬い部分。骨組織を作る[[細胞]]は[[骨芽細胞]](のち[[骨細胞]]になる)だが、骨の奥の方の細胞には[[血液]]が届かないため、骨の内部にはたくさんの[[血管]]が入り込んでいる。骨内部を通る血管からその周囲へと酸素や栄養が渡されるため、骨細胞は血管を中心に同心円状に配列している。それぞれの細胞が自分の周囲に[[骨基質]]を分泌していくことにより、血管を中心にバウムクーヘンのようにいくつもの層がとりまく構造ができ、骨細胞はその層板の間や内部に取り残されていく。この構造全体を骨単位という。また、中心の血管の通る骨の穴を[[ハバース管]]、それを取り囲むバウムクーヘン部分の層を[[ハバース層板]]という。

> カテゴリー: [[結合組織>category/結合組織]] | [[運動器系>category/運動器系]] | [[骨格系>category/骨格系]] | [[骨>category/骨]]
 
 

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