染色体 のバックアップソース(No.2)
『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
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- 1 (2012-11-13 (火) 21:40:48)
- 2 (2012-11-13 (火) 21:45:21)
''染色体''とは、[[細胞分裂]]のときだけ[[細胞]]内に何本も現れる棒状の構造で、[[DNA]] (と[[ヒストン]]などの[[タンパク質]])からできている。 DNA は[[核酸]]が無数につながった糸状の物質で、これがラセンを描きながらぎゅうぎゅうに詰まったものが染色体。細胞分裂以外のときは、染色体を作っている DNA はほどけて、[[電子顕微鏡]]でないと見えないほどの細さの糸状になって、[[核>細胞核]]内([[核膜]]に囲まれた内側)に広がり充満している。つまり、染色体としては存在しなくなる。染色体は[[細胞分裂]]の前期に現れ、中期で2つの細胞に分かれるように分離され、後期に新しい2つの核を作って消える。 細胞1個が持っている染色体の本数は、生物の種類ごとに決まっていて、どの細胞でも一定([[精子]]や[[卵子]]だけはその半分)。例えば、ヒトの染色体は46本。そのうち、同じ染色体が2本ずつあるので、染色体の種類としては23種類(2n=46 と書きあらわす)。同じ染色体を[[相同染色体]]という。染色体を作っている DNA は遺伝情報をもっているが、相同染色体のうちの1本は父親から、もう一本は母親からもらったものなので、同じ染色体とはいっても、その2本に含まれる遺伝情報は微妙に異なっている。 オスでもメスでも持っている染色体を、[[常染色体]]、オスまたはメスしか持っていない染色体を[[性染色体]]という。性染色体には、オスとメスの違いを特徴づける遺伝子が含まれる。 染色体を持っているのは、[[真核生物]]だけ。[[原核生物]]には[[細胞]]に[[核]]がなく、[[DNA]]は染色体をつくらない。