顆粒層 のバックアップの現在との差分(No.3)

『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
 

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 ''顆粒層''とは、いろいろな[[器官]]で使われている呼び名で、その部位がいくつかの[[層]]に分かれているとき、内部に粒々したものが詰まっている層に付けられる名前。英語名は器官によって異なる。

 粒々しているものの正体は器官により違うが大抵、小型の[[細胞]]がびっしり詰まっている層。この場合、[[染色]]した[[組織切片]]で細胞の[[核]]が染色され、粒々に見える。

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* 表皮の顆粒層 [#fc35f7d8]
 表皮の''顆粒層''とは、[[皮膚]]の[[表皮]]の層のうちのひとつ。いちばん表面側の[[角質層]](角化層、角層)の近くにある薄い層。

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|>|~言語|~表記|~発音、読み方|
|日本語|医学|(表皮の)[[顆粒層]] |(ひょうひの)かりゅうそう|
|>|英語|granular layer (of epidermis) |グ''ラ''ニュラー・''レ''イヤー(・オブ・エピ''ダ''ーミス) |
|>|ラテン語|stratum granulosum (epidermidis) |ストゥラートゥム・グラヌロースム(・エピデルミディス) |



 顆粒層の[[細胞]]には、[[細胞質]]に顆粒状のものが詰まって見えることからこう呼ばれる。 この顆粒は[[ケラトヒアリン顆粒]]で、[[ケラチン]]などの[[蛋白質]]が集まったもの。この層で[[細胞]]の[[角質化]]がはじまっていることを示す。

* 卵胞の顆粒層 [#s0a1e661]
 [[卵胞]]の''顆粒層''とは、女性の[[卵巣]]で[[卵細胞]]を取り囲む卵胞の内部にある層。休眠中の小さな[[原始卵胞]]が[[排卵]]に向けて成長をはじめるとき、卵細胞のまわりの[[卵胞上皮細胞]](卵胞細胞)が分裂して増えていく。はじめは卵細胞を1層で囲むが、細胞が増えて重層化した[[卵胞上皮]]を顆粒層という。顆粒層をつくる卵胞上皮細胞を[[顆粒層細胞]]という。
 [[卵胞]]の''顆粒層''とは、女性の[[卵巣]]で[[卵細胞]]を取り囲む卵胞の内部にある層。

|3|2|||c
|>|~言語|~表記|~発音、読み方|
|日本語|医学|(卵胞の)[[顆粒層]] |(らんほうの)かりゅうそう|
|>|英語|granulosa cell layer (of ovarian follicle)* |グラニュ''ロ''ーサ・セル・''レ''イヤー(・オブ・オ''ヴァ''リアン・''フォ''リクル) |
|~|~|granulosa* |グラニュ''ロ''ーサ |
|~|~|granular layer |グ''ラ''ニュラー・レイヤー |
|>|ラテン語|stratum granulosum (ovarii) |ストゥラートゥム・グラヌロースム(・オウァリイ) |


| * granulosa は、ラテン語 granulosum の複数形から |f



 休眠中の小さな[[原始卵胞]]が[[排卵]]に向けて成長をはじめるとき、卵細胞のまわりの[[卵胞上皮細胞]](卵胞細胞)が分裂して増えていく。はじめは卵細胞を1層で囲むが、細胞が増えて重層化した[[卵胞上皮]]を顆粒層という。顆粒層をつくる卵胞上皮細胞を[[顆粒層細胞]]という。

* 小脳皮質の顆粒層 [#tb63dee3]
 [[小脳皮質]]の''顆粒層''とは、[[小脳]]の[[皮質]]にある[[神経細胞]]がつくる3層のうちのいちばん深いところ([[小脳髄質]]の側)にある層。[[顆粒細胞]](小顆粒細胞)という小型の神経細胞が詰まっている。

|3|2|||c
|>|~言語|~表記|~発音、読み方|
|日本語|医学|(小脳の)[[顆粒層]] |(しょうのうの)かりゅうそう|
|>|英語|granular layer (of cerebellum) |グ''ラ''ニュラー・''レ''イヤー(・オブ・セル''ベ''ラム) |
|>|ラテン語|stratum granulosum (cerebelli) |ストゥラートゥム・グラヌロースム(・ケレベリ) |



* 大脳新皮質の顆粒層 [#aeecfd4d]
* 網膜の顆粒層 [#l9a7fabc]


 
 

<ご注意> 『1年生の解剖学辞典』は、解剖学を学んでいる人によって書かれているはずですが、間違いがあるかもしれません。内容はかならず教科書その他で確認してください。また間違いをみつけたら「編集」から直していただくか、「ノート」にコメントを残していただけるとうれしいです。
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