仙骨

『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
 

関連する内容が椎骨の項目にあります

 仙骨とは、背骨脊柱)の下部をつくる骨で、殿部)の上部中央にあり、骨盤をつくるでもある。

言語表記発音、読み方
日本語医学仙骨せんこつ
英語sacral boneクラル・ウン
sacred boneイクリッド・ウン
sacrumクラム
ラテン語os sacrumオス・サクルム
図:仙骨の位置 *1
後ろから見たところ。脊柱のうち、仙骨を赤色   、仙骨以外の部分を水色    で表示。椎骨の間の椎間円板は黄色   
仙骨の位置
図:仙骨(左斜め前から見たところ) *2
仙骨(ピンク  )の上に腰椎(水色   )、下に尾骨(水色   )がある。椎骨の間の椎間円板は黄色   。仙骨と連結して骨盤を作る寛骨が緑色   
仙骨
図:仙骨(左斜め後ろから見たところ) *3
仙骨(ピンク  )の上に腰椎(水色   )、下に尾骨(水色   )がつながる。椎骨の間の椎間円板は黄色   。仙骨と連結して骨盤を作る寛骨が緑色   
仙骨

 上部が幅広く、下部が狭くなる逆三角形をしている。内部の構造から、もともと5コの椎骨仙椎)だったものが、完全に融合して仙骨になったと考えられている。仙骨の上端は第5腰椎と、下端では尾骨関節をつくる。また、上部の左右では寛骨(の腸骨)と動かない関節(仙腸関節)をつくり、仙骨と寛骨は一体となって骨盤をつくる。

 脊髄神経は、通常は脊柱の側面にある椎間孔から出ていくが、椎間孔は隣り合う椎骨の間にできたすきまである。仙骨ではこの部分は仙骨内部に隠れていて、脊髄神経(仙骨神経)は前枝後枝に分かれたあと、前枝は骨盤内に面した前仙骨孔から、後枝は殿部に面した後仙骨孔から出る。

カテゴリー: 運動器系 | 骨格系 | 脊柱 | | 腹部 | 骨盤


*1 Source: BodyParts3D, © ライフサイエンス統合データベースセンター licensed under CC表示 継承2.1 日本 80x15.png
*2 Source: BodyParts3D, © ライフサイエンス統合データベースセンター licensed under CC表示 継承2.1 日本 80x15.png
*3 Source: BodyParts3D, © ライフサイエンス統合データベースセンター licensed under CC表示 継承2.1 日本 80x15.png
 
 

<ご注意> 『1年生の解剖学辞典』は、解剖学を学んでいる人によって書かれているはずですが、間違いがあるかもしれません。内容はかならず教科書その他で確認してください。また間違いをみつけたら「編集」から直していただくか、「ノート」にコメントを残していただけるとうれしいです。
 どのページにでも自由にリンクしてください。でも、このサイトの文を他の場所に転載(コピー・ペースト)しないでください(コピーした内容に間違いがあったとき、その間違いはその後このサイト上では誰かに修正されるかもしれませんが、あなたがコピーした先では間違ったまま残ってしまいます)。