灰白質 の変更点

『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
 

 ''灰白質''とは、[[脳]]や[[脊髄]]などの[[中枢神経系]]の[[組織]]のうち、[[神経細胞]]の[[細胞体>神経細胞体]]がたくさん集まっている場所のこと。神経細胞体のない場所は、[[白質]]という。脳や脊髄では、神経細胞はどこにでもあるわけではなく、決まった場所に集まっている(→ 灰白質)。それ以外の場所には、神経細胞から伸びる神経線維がたばになって通っている(→ 白質)。中枢神経系の[[神経組織]]は、このどちらかのパターンでできている。

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|>|~言語|~表記|~発音、読み方|
|日本語|医学|灰白質|かいはくしつ|
|>|英語|gray matter ~~grey matter|グ''レ''イ・''マ''ター|
|~|~|gray substance ~~grey substance|グ''レ''イ・''サ''ブスタンス|
|>|ラテン語|substantia grisea|スブスタンティア・グリゼア|
|>|英語|gray matter &br; grey matter|グ''レ''イ・''マ''ター|
|~|~|gray substance &br; grey substance|グ''レ''イ・''サ''ブスタンス|
|>|ラテン語|substantia grisea|スブスタンティア・グリセア|
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 脳を切断して断面を見ると、光を反射して白く明るくみえる部分と、比較的暗く、灰色に見える部分とがある。この見た目の色の違いが灰白質、白質の名前の由来。灰色に見える部分を拡大すると、神経細胞体が集まっていることがわかった。

>  実は、神経細胞体が灰色だというよりも、白質に多くみられる[[有髄神経線維]]の[[ミエリン鞘]]が白く明るい色をしているのが色の違いの原因。灰白質では、有髄神経線維が白質よりも少ないため、相対的に灰色に見える。
| ※ 実は、神経細胞体が灰色だというよりも、白質に多くみられる[[有髄神経線維]]の[[ミエリン鞘]]が白く明るい色をしているのが色の違いの原因。灰白質では、有髄神経線維が白質よりも少ないため、相対的に灰色に見える &br; ※ ちなみに、名探偵エルキュール・ポアロ(アガサ・クリスティー作の推理小説の主人公)がよく使うセリフ「私の灰色の[[脳細胞]]が活動をはじめた」で、「灰色の脳細胞」というのは、「灰色の脳細胞」 = 「脳の灰白質にある細胞」 = 「神経細胞」、つまり神経細胞のことをちょいとしゃれて言っているわけである |f
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>  ちなみに、名探偵エルキュール・ポアロ(アガサ・クリスティー作の推理小説の主人公)がよく使うセリフ「私の灰色の[[脳細胞]]が活動をはじめた」で、「灰色の脳細胞」というのは、「灰色の脳細胞」 = 「脳の灰白質にある細胞」 = 「神経細胞」、つまり神経細胞のことをちょいとしゃれて言っているわけである。

** 灰白質がある場所 [#b8fca2d4]
 中枢神経系の中では、灰白質は、[[大脳]]や[[小脳]]の表面([[皮質]])にうすく広がっていて、[[大脳皮質]]、[[小脳皮質]]と呼ばれている場所がそうである。また、組織の内部にも、灰白質のかたまりがあちこちに散在している。これらの島状にあるいは塊状に点在する灰白質を[[神経核]]と呼ぶ。神経核には、みなそれぞれ名前がついている。


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> カテゴリー: [[神経系>category/神経系]] | [[中枢神経系>category/中枢神経系]] | [[神経組織>category/神経組織]]
 
 

<ご注意> 『1年生の解剖学辞典』は、解剖学を学んでいる人によって書かれているはずですが、間違いがあるかもしれません。内容はかならず教科書その他で確認してください。また間違いをみつけたら「編集」から直していただくか、「ノート」にコメントを残していただけるとうれしいです。
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