腎動脈 の変更点

『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
 

 ''腎動脈''とは、[[大動脈]]から直接、枝分かれして[[腎臓]]に血液を送る1対の[[動脈]]。左右の腎臓は、[[腹大動脈]]の両側のすぐ近くにあり、腎動脈は非常に太くて短い血管。[[心臓]]を送り出された[[血液]]の20%は腎臓に流れる。

|>|~言語|~表記|~発音、読み方|
|日本語 |医学 |腎動脈 |じんどうみゃく |
|>|英語 |renal artery |''リ''ーナル・''ア''ーテリー |
|>|ラテン語|arteria renalis |(英語読み)アー''ティ''リア・リ''ネイ''リス &br; (ラテン語読み)アルテリア・リナリス|

 [[大動脈]]のうち、[[腹腔]]を通る部分を[[腹大動脈]]というが、腎動脈は、腹大動脈から左右に向かって出る。それぞれ、右腎動脈、左腎動脈という。腎動脈の他にも、大動脈の側面から1対だけ出る動脈には、[[副腎動脈]](中副腎動脈)、[[精巣動脈]]([[卵巣動脈]])などがある。

 腎動脈は、[[腹腔]]の中で、[[腹腔動脈]]や[[上腸間膜動脈]]のやや下の高さから出る([[第1腰椎]]から[[第2腰椎]]の高さ)。[[大動脈]]が[[脊柱]]のやや左にあり、右の[[腎臓]]のほうが遠いため、右腎動脈のほうが左腎動脈よりも長い。また、右腎動脈は途中で、上下方向に走る[[下大静脈]]を横切るが、このとき、下大静脈よりも後ろ([[背側]])を通る。両側の腎動脈の途中から、[[副腎]]に向かう下副腎動脈が分かれる。

 腎動脈が[[腎臓]]に入るところは、腎臓の内側に面する[[腎門]]で、ここでの並び順は、前([[腹側]])から[[腎静脈]]、腎動脈、[[尿管]]の順。腎動脈は、腎臓の入口付近で、5本の腎区域動脈(腎区動脈)に分かれる。それぞれの腎区域動脈が血液を供給する腎臓内の場所を、[[腎区域]]という(腎臓は5つの腎区域からできる)。腎区域動脈またはその先の枝(葉間動脈など)は別の腎区域の血管とは[[吻合]]しないので(=[[終動脈]])、どこかで血流がとだえると、その下流の区域には[[血液]]が供給されずに、[[壊死]]してしまう(=[[梗塞]])。


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