クモ膜下腔
『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
クモ膜下腔とは、脳や脊髄の表面と、それを外側から包んでいるクモ膜との間にある狭いすき間のこと。クモ膜下腔には脳脊髄液(=髄液)があるので、脳と脊髄は脳脊髄液の中に浸っていることになる。
言語 | 表記 | 発音、読み方 | |
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日本語 | 医学 | 蜘蛛膜下腔、クモ膜下腔 | くもまくかくう *1 |
英語 | subarachnoid space | サブアラクノイド・スペイス | |
ラテン語 | spatium subarachnoideum | スパティウム・スブアラクノイデウム |
*1 「腔」の読み方「くう」については、腔を参照 |
脳と脊髄の外側は脳脊髄膜(=髄膜)に覆われている。髄膜は3層の膜からできていて、外側から硬膜、クモ膜、軟膜である。硬膜は脳や脊髄のまわりにある骨にくっついていて、クモ膜も硬膜にくっついている。一方、一番内側の軟膜は脳や脊髄の表面にくっついているので、クモ膜と軟膜との間には比較的広いすき間がある。このすき間がクモ膜下腔である。