脊髄

『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~

 脊髄とは、につながっている直径1 ~1.5 cm 程度の細いひも状の器官。名前には「脳」という字はつかないが、脳と同じように神経組織からできている。脳と脊髄をあわせて中枢神経系という。

言語表記発音、読み方
日本語医学脊髄*せきずい
英語spinal cord**イナル・ード
ラテン語medulla spinalis***メドゥラ・スピナリス
* 脊髄は脊柱のところにある中枢神経(=髄)の意味。「脊」(セキ)は「トゲトゲしたもの」の意味で、脊柱をつくっている1個1個の椎骨にでっぱり(突起)が多く、そのため脊柱がトゲトゲした形をしていることから
** spine は脊柱のこと。脊柱のところにあるひも(cord)だから「spinal cord」
*** 「脊髄」という日本語名は、このラテン語の翻訳から

 脊髄からは、脊髄神経が多数出ていて、枝分かれして体中に広がっていく。脊髄は、脳と同じように情報の処理を行うところでもあり、脊髄神経と脳の間の情報の中継を行う場所でもある。

 脊髄は、脊柱椎体背側にある、脊柱管のなかを走っている。脊髄の上端は、脳のうち、脳幹の下端にある延髄とつながっている。脊髄の下端は、脊柱管の中で、腰椎の上部まで達している。

 脊髄は、脳と同じように、神経細胞(そこから伸びる神経線維も)と、神経細胞の働きを助けるグリア細胞からできている。脊髄の神経細胞から伸びる神経線維には、体中の末梢神経に向かって伸びるもの、脳に伸びるものの両方がある。

 脊髄と骨髄を混同しやすい。骨髄は、の内部、中心部近くにある組織のこと。血球のもとの細胞や脂肪組織がある。骨髄はあちこちの骨の内部にある。一方、脊髄は骨の内部にはない。脊髄があるのは、「椎骨に空いている穴(椎孔)の中」なので、あくまでも脊柱の外側である

脊髄の部位

 脊髄は、に近い側から順に、頚髄(頸髄)、胸髄腰髄仙髄の4つの部分に分けられる。それぞれの部分は、そこから出る脊髄神経頚神経胸神経腰神経仙骨神経のどれかによって、名づけられている。頚髄や、腰髄から仙髄にかけての場所では、脊髄の太さが胸髄に比べてずっと太い。この場所を頚膨大(頸膨大)、腰膨大と呼ぶ。これは、それらの場所から出る脊髄神経が上肢下肢とつながっているので、より多くの神経細胞体が集まっていることによる。

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