終動脈
『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
終動脈とは、動脈どうしのつながり方による分類で、近くを通る別の動脈につながる枝をもたない動脈のこと。動脈どうしがつながることを吻合(ふんごう)というが、「別の動脈との吻合を持たない動脈」のこと。終枝(最後の枝)とは全く違う意味の用語なので注意。
言語 | 表記 | 発音、読み方 | |
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日本語 | 医学 | 終動脈 | しゅうどうみゃく |
英語 | end artery | エンド・アーテリー | |
terminal artery | ターミナル・アーテリー |
心臓からはじまった動脈は次第に枝分かれをして、細い動脈の枝は最終的に毛細血管になって、体のどこかの場所に血液を供給する。ある動脈の途中に血栓ができるとその先に血液が行かなくなる。このとき、その動脈によって血液を供給される場所へ血液が届くかどうかは、血栓(塞栓)よりも下流(心臓から遠い側)の動脈に、別の動脈との吻合があるかどうかによって異なる。
終動脈(他の動脈との吻合がない動脈)では、その血栓の先に血液が届かなくなり、血液が供給されなくなる場所では細胞が死んでしまう(壊死)。終動脈でない場合、動脈の血栓ができた場所の先で、別の動脈から血液が流入するので細胞が壊死をしない。
ある場所に血液を供給する血管が終動脈かどうかは、その場所(臓器)によって決まっている。