精管 のバックアップ(No.1)
『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
精管とは、男性生殖器系の器官で、精巣(睾丸)でつくられた精子を尿道に運ぶ細い管。
直径数mmで長さは30cmほど。管の壁の平滑筋層がよく発達していて、射精の前にはこれが順に収縮して蠕動運動をして精子を送り出す。
正確には、精管は精巣のとなりの精巣上体の端(精巣上体尾部)からはじまる。精巣上体尾部には、精巣でつくられた精子がためられている。精管の反対側は膀胱と前立腺の後ろ側(背側)で精嚢と合流し、前立腺の中に入る。前立腺内に入ると名前が射精管となり、最後は前立腺の中心を通る尿道につながる。精嚢と前立腺が精液の成分を分泌する。
精管ははじめは陰嚢内をはしり、最後は骨盤内で終わる。お腹の中に入っていくのは、鼠径部(ふとももの付け根の前面)の鼠径管。