ホムンクルス
『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
言語 | 表記 | 発音、読み方 | |
---|---|---|---|
日本語 | 医学 | ホムンクルス | ホムンクルス |
小人 | こびと | ||
英語・ラテン語 | homunculus | (英語読み)ホマンキュラス (ラテン語読み)ホムンクルス |
ホムンクルスとは、ラテン語でヒトの形をしているもの、小人(こびと)といった意味の言葉。ラテン語でヒトを意味する homo ホモに、小さいものを示す -culus クルス、キュラスがついた言葉。
医学関連の分野で出てくるホムンクルスは、
- 脳の特定の部位に描くことのできる「体の地図」のこと。
- 脳の特定の部位(大脳皮質の運動中枢や体性感覚中枢など)では、その場所が体のどの部位を支配しているか、という対応関係を元に、脳に体の地図を描くことができる。こういう対応関係があることを体性局在といい、描かれた地図(小人の図)を通称 ホムンクルス あるいは体性局在の小人などと呼ぶ。ペンフィールドのホムンクルスが有名。
- 精子の中に入っていて、ヒトの発生の元になるとされた小人のこと。
- 精子の中には、ヒトと同じ形をして、大きさだけが小さい小人が入っているという説があった。この説に基づいて、16世紀のパラケルススは、ヒトの精子を特定の条件で培養することで、ヒトの形をしたものがフラスコ内に現れたと報告した。これをパラケルススのホムンクルスという。