乳房
『1年生の解剖学辞典』~ 解剖学をこれから学ぶ人向けの用語解説 ~
乳房とは、胸部前面に左右1対ある半球上の盛り上がりで、内部には乳腺と脂肪体がある。乳腺は妊娠の途中から大きくなり、分娩後に乳汁を分泌するが、通常時(非分泌時)は乳房内ではごく小さく、また大きさに個人差もあまりない。乳房の膨らみのほとんどは脂肪で、この量には個人差が大きい。男性ではほとんど発達せず、女性では思春期から膨らみはじめる。
言語 | 表記 | 発音、読み方 | |
---|---|---|---|
日本語 | 医学 | 乳房 | にゅうぼう、ちぶさ |
一般 | 胸 * | むね | |
乳 ** | ちち | ||
おっぱい ** | |||
英語 | breast * | ブレスト | |
ラテン語 | mamma | マンマ |
乳房の中央にある乳頭は小さな突起で、20こぐらいの乳管の穴が開いている。乳管には乳腺がつながっていて、ここで乳汁が分泌される。乳腺は、乳頭を中心に周囲に放射状に広がる。乳腺は皮膚腺の一種で、皮下組織にある。乳房の脂肪体も皮下脂肪が変化したもの。